2013年8月31日土曜日

秋雨ぱんつと、赤い山線交差点

雨で頭をやられているので狂文失礼。‥ま、つまり、いつも通りに開店中ということで。


不意を突かれました。
朝から降り始めた雨が、その後もしっかり一日中降り続けることになろうとは。


無敵のドライパンツを持たないガイドなんざ、ただの人。無力です。「無力」と言えば「ゆず」です。
早いうちからパンツまで浸水。


ツアー中は勿論のこと、ツアー間も準備・片付けやらで外をうろちょろし続けるわけで。ホームレスならぬ、ヤーネ(屋根)レスってやつです。‥うまい!

軽装で一日中雨に当たり続けるのは、さすがに疲れます。疲れると、いいツアーができません。
なので、僕らはいいものを着ないといけません。目の前の人をいっとう大切にするために、己の身を守らなければならんのです。
自然の中で遊ぶために化学繊維を身にまとう矛盾への大義、発見。

自分を守ることが、目の前の誰でもない誰かを守ることなのです。

ついでに続けるならば、自分を痛めつけるということは、つまり、誰でもない誰かを悲しませるということ。そう考えたら、自分を嫌いになる余地は一切ないかと。
ちなみに、僕は自分が大好きです。それは、つまり、あなたのことが好きだからです。自分を好きになればなるほど、あなたのことをよりいっそう好きになれるはずで、もっともっと好きになりたいのです。

なんてね。




夏の雨は寒くないのですが、秋の雨は芯まで冷えます。
空の色や匂いだけでなく、雨までも、秋を告げました。

始まりの春に早くも秋の終わりを念頭に置き、来たるべく怒涛の夏に怯え、真夏になったらなったで小さなことに苛立ちながら秋を欲し、
それでも、いざ夏の終わりを前にすると、何やら寂しくなるのはどうしたものか。


ツアーの合間、湖の様子を見ておこうと、渋谷のスクランブル交差‥ならぬ支笏の赤い(山線鉄橋)山線交差点で、東京の友人たちと出くわした。

昨日の続きのような、日常に溶けこむ、申し合わせたような平熱での再会。

「久しぶり」の挨拶なんていらない。「初めまして」もすっ飛ばして。「元気だった?」なんて野暮なことも聞かないよ。非常識だと言われても堅苦しい儀式は湖の底へ沈めてしまおう。

目と表情は、言葉以上に語る。

事実、存在以上に何が必要か。

僕はここにいる。ふたりはここにいる。

意識をもって「在」ること、それが「いる」こと、「生きる」こと。
「生きる」の略が「いる」だと、今夜は思ってみたりする。


さらば、八月。
いろんな感情を過剰に引っ張り出してくれて、よきも悪きも全部ひっくるめた「ありがとう」を贈らせて。




2013年8月30日金曜日

釧路川と鼻歌とデンバーとビッグウェーブ

朝、雨。
予定外で間が空いたので、少し歩いた。
国民休暇村支笏湖の観賞用アジサイは今が見頃。



10時、予報通り、雨上がる。予定通り、ファミリーカヌー。



「三日前にSOMOKUYAのつっちーさんのところで初めてカヌーを漕ぎました。湖は漕がないと進まないですよ~って言われましたけれど、大丈夫かなあ。」


こちらは13時のファミリーカヌー。今日はアダルト版でした。
ファミリーカヌー終了まで、あと二日。


学びの多いツアーだったというnaokiさんの学び→カヌー乗ってきました。
いい顔してます。


午後から僕はSoto cafeへ。
濁れば濁るほど、青が増す支笏湖。どんな君も、きれいだ。
どんな君も好きだと言わせてくれないか。‥嫌だと言われても気にせず言い続けるのだけれどね。


午前も午後も、釧路川(カヌー乗りの聖地。カヌー乗りなら一度は釧路、である)を漕いだお客さま。

目の肥えたお客さまたちも、支笏湖・千歳川源流部の美しさに驚き、喜んでくれていた。

この僕が惚れた君だもの。
誰に理解されなくても好きなものは好きで、それは変わらない事実なのだが、好きなものを認め、褒めてもらうというのは、否定されるよりもずっと嬉しいわけで。むふふん。



押したり引いたり、お客さまとの生でのやり取りには、マニュアルも正解もない。

カヌーガイド。空間設計&制作者。なんてcreativeな仕事だろう。

形に残らない、足跡もすぐ消える。
写真に写らない一点モノの作品が、湖上(非日常)だけで終わらずに、陸地(日常)にもつながっていったならいい。

たった一日、ほんの一瞬。尾を引く余韻を誰でもない誰かと分け合いたい。

それが今の僕が思う超現実的「へいわ」だ。夏も冬も毎日、お金になろうとならなかろうと僕がつくっていたいもの。
これで、人は亡くならずに戦争がなくなる。


今日も、あめりかの話が、向こうからやって来た。求めていることはいつも目の前にやってくる。自分が何を欲しているかを知っていればいい。






2013年8月29日木曜日

偏愛道具学20~KEEN・足元は保守派

今日は午前午後共に、プライベートSotocafeでした。

「頭隠して尻隠さず」の親戚みたいな新ことわざも生まれました。

「カメラ忘れずSD(カード)忘れる」


お粗末です。

そんなわけでツアー写真がないもので、今だとばかりに溜まっていく道具の話でもしておきましょう。

先日触れたぼろぼろのサンダルを早速新調しました。
偏愛クタクタ道具学~KEEN・確かな足場が支える浮足立ち生活】(2013.8.18)

 ‥え?

KEEN/Newport H2 カラー:インディアインク  サイズ:US7.0(25cm)

そうなんです。全く同じモデルです。

だって、タフなんだもん。

サイズだけ変更。
1サイズ小さい「25センチ」にしてみたら、フィット感が高まった。厚手の靴下をはいたらキツくなりそうな気がするが、裸足使用がメインだから、まあナイスチョイスで賞。




一緒にいろいろ、歩いたね。

履き心地が違いすぎる両者。知らず知らず身体への負担は増していたことに気付かされた。

身体も道具も、使うためにある。使えば壊れる。壊れるまで使い倒そう。愛すべき道具のために。

自然に畏敬の念を払いながら、反自然的道具で身を固めるこの矛盾。
どこまでをよしとするか、納得いかせられるかなのだが、できるならば、なるだけローインパクトに生きたいと思うわけで。

これだと惚れ込んだ道具をだけ手に取って、丁寧に大切に使うのだ。




McNETT.の「UV TECH」で、紫外線対策をしましたとさ。

ついでに‥コールマンのツーバーナー、いらない方いたら、ご一報ください!
憎たらしいIHパネルの上にどーんと置いてごおごお言わせてやりたいのです。


2013年8月28日水曜日

枝豆記念日

脱カヌーガイド日。
健一自然農園の「春のほうじティーパック」を飲みつつ今日は書いているよ。春の茶だが、秋に飲んでもおいしいお茶の優しさにジーンとする。


秋風が立って、僕の中のココデハナイドコカ風も触発されて猛烈に吹き荒れている。
自分で言うのも難だが‥、
定点で同じようで同じでないことを真面目に繰り返した反動だと思う。夏の僕は仕事中毒であり、ひとつの事に熱中すればするほど、浮気熱も高まる。

二日あれば小樽にカブと小旅行に行きたい。が、心に身体は追いつかないようで、起きたら昼と夕方の間であった。
今は食い気より睡眠欲らしい。

たまっていく生活に関わる雑務をこなすことしかできない。一人暮らしは素晴らしいが、非効率甚だしい。

久しぶりに、マル秘業務のために、デートスポット・道の駅サーモンパーク千歳へ。
「サケのふるさと館」内のサケの一生映像が僕はお気に入りなのだ。BGMの小田和正が切なくて、妙にマッチする。

直売所で、夏と言えばの枝豆が100円だったので手に取った。


じーっと見つめる。
枝豆ってこういう風になっているんだね。ジャックと豆の木ってどういう話だったけなあ。

一粒、硬い皮をむりくりこじ開けて口へ運ぶ。

「そうか、これは茹でないといけないのだよな」ということにようやく気が付いた。

モクモク塩学舎(三重県)の「やさしいお塩」で塩もみをしてから、塩水で4分茹でる。

「なんて恥知らずなヤツなんだ」と思われることも厭わず続けるが‥思えば、枝豆を自分で茹でたのは初めてかもしれない。


少し脱線すると、
昨今では、魚は切り身状態で泳いでいると信じる子供らもいるとかいないとか。
それは子どもの功罪ではなく、時代の功罪で、子どもには何の罪もないと僕は思う。


地に足をつけないで空ばかり見て、小さな小さな石ころにも気付かずつまずく。泣いてわめいてまた空を見ては‥繰り返す。
それが今までのぼくであり、またこれからのぼくであろう。自己評価では少しは器用になりましたけれど。

一人暮らしをするようになって、電子レンジをおっかなびっくり使うようになってから、枝豆といえば冷凍食品頼みであった。

ちなみに新宿の我が家には、未だに電子レンジが導入されずにいる。僕もできることなら使いたくないから、素晴らしい選択だと思う。


「生活を回すための一般常識コンテスト」が開催されたなら僕は予選敗退する自信がある。

‥が、そんなことはどうでもいいのだ。一般常識がいくらあっても大切な人ひとり守れなかったら何の意味もないのだ。

あでぃおーす!

Special thanks 枝豆。


2013年8月27日火曜日

三連休の約束

湖へ漕ぎ出す前に‥、まずは、漕ぎ方の説明‥の前に、お客さまに聞くこと。

『カヌーを漕いだことはありますか?』

単純に興味があるから聞いているのですが、同時にこれがアイスブレイクの役割も果たします。


ある、と言われたら、すかさず『どこで?』[『いつ?』等‥さらに畳み掛けていくのが常。


すると、ディズニーランドだとか、釧路川だとか、カヤックだとか、カナダだとか、レインボーリバーだとか、グアムだとか長瀞だとか‥いろんな返答があって面白い。
漕いだことのないフィールドであれば、ちゃっかり有益情報を頂戴する寸法です。

今日のお客さまは、去年ベストコンディションの然別湖(天空の湖)でカヌーの魅力にやられたと、キラキラ顔で教えてくれた。どこのアウトフィッターかなと思ったら、
ボレアルフォレストではありませんか。

然別湖、ボレアル・ごあさん話で盛り上がる。

「Boreal Forest」 = 北方林。

カヌー好きと話が弾まないはずもなく、ゲスト同士もナイスな化学反応で、自然にやさしい雰囲気になっていく。
今年の僕は、複数組で行うツアーの面白さを味わえるようになった。


然別湖に続いて支笏のことも気に入ってもらえたようで、別れ際には10月にまた来ます宣言を受諾。
お待ちしておりま~す。むふ。

午後は風波が吹いたものの雨は当たらず。
「漕ぐ」こと自体をとても楽しんでくれていたソフトな強者揃いだったので、いつもよりたっぷり漕ぎました。
ツアーの色、お客さまそれぞれの色、お客さま同士、僕との相性、ニーズ。湖のコンディション、時間配分‥、縛りのある中でどれだけのものを提供できるか。‥
あらゆる能力を試されるのは消耗するし、自分の身の丈を知らされるのは恐ろしいけれど、実に興味深い。

17時。
今日は涼しいというか、寒い。



季節を先取り。早くもニット帽なお洒落番長・Pちゃんなのでした。ズボンかわゆい。


赤と青。黄色はいねがあ?(なまはげ風)
秀岳荘ワンダーランド白石店のゆたかさんとnaokiさん。詳細はかのあブログかな。

毎日生まれる物語。Sotocafeには、何とも言えぬストーリー性がある。


2013年8月26日月曜日

青空あるごんきん

「青空」。



‥ブルーハーツ。ハカセ。黒姫。草っぱら。ハーモニカ。実習。ニコルさんち。インタープリテーション。ひろちゃんとコンビニという文明への脱走。チェーンソー。アファンの森。まつきさん。木が倒れるときの腹に響く音。鶏の命を厳粛な雰囲気の中頂戴して毛をむしったら鶏が鶏肉になってよだれがたれた。テレメトリ調査。集団生活。ライトセンサス。ツキノワグマ。ビバーク。犯罪的足臭さ。ギンリョウソウ。同定。顕微鏡。生焼けの魚。ダサイ青シャツ。ブラックバスの淡白な味。ひげまみー。街とのギャップ。‥


連想ゲームはこのくらいにして。
あっぱれ、秋晴れ。

時間帯によってはちょいと風も出ましたが、小さなゲストたちの頼もしい漕ぎっぷりに感心することしきりな午前午後Sotocafeでした。


おとといのカヌー塾でさらりとnaokiさんがアルゴンキン族話をしていた。
本日、お客さまの口からアルゴンキン話を聞いた。

そこでは馬鹿みたいにカヌーがうじゃうじゃ浮かんでいるんだって。湖と湖をつなぐ水路が無数にあって、支笏みたいに開けていないからこの展望が新鮮だって。アルゴンキンでは逆にいえば、カヌー以外やることがないんだってさ。

僕は行きたいところや好きなことに関わる情報は極力ネットで集めないようにしている。まっさらな目で比較をせずに、ただ、見たい。誰のフィルターも介さずに、ただ、感じたい。

僕は本場であるカヌー大陸に日本一近い北海道でカナディアンカヌーに出会った。

人は意味をつけたがる生き物だ。(ガガガSP「日暮し」)

そうして、僕は人だ。


よお、あるごんきんよお。
いつか呼ばれるその日まで、精進しておきますか。


2013年8月25日日曜日

【YouTube】豪雨がくれた数えきれないプレゼント

豪雨がくれた数えきれないプレゼント

ここ数日、降りそうで降らない日が続いていた。

P店長による朝Sotocafeを高台より望む。


上から眺めると、なんとも心もとない。まるで木の葉か笹舟か。

Soto隊を見送ったらいそいそと支笏湖ビジターセンター前でファミリーカヌー受付。


今年最多海外組は、from AUSで確定。勢い任せのクレイジーイングリッシュでよければ何なりと。笑


午後はnaokiさんとSotocafe。受付を済ませ、13:30。
笑ってしまうほどの豪雨と雷鳴。つ、ついに来たか。

Sotocafe中止?短縮?

頼もしいお客様たちは退散する気配なし。笑いながら撮影をしている強者も。

話し合いの結果、雨も弱まってきたので様子を見ながらとりあえず漕ぐことに。

あれよあれよと、雨は抜け、生まれたての青空が視界いっぱいに拡がった。



雨上がり、青空、凪。大好物のシチュエーション。降りたての水は新鮮で、普段は意識をしない空気のおいしさを思う。



‥シルエットで分かるかな。今日のnaoki艇は、ちゃーりーでした。


やらしい文字入れ。
カヌーといえば、やっぱり、オールドタウンでしょう。


皆さん防水カメラを持っていたので、各々気ままに撮影し放題。
外遊びでは防水カメラがあると楽しみ方が一気に拡がりますよ~。


 水も温いので今年初、あしみずSotocafe。

 まるで夏。

ついさっきの猛雨は夢だろか。


樽前山&ふっぷし岳。


遊び疲れて帰り道は寝ぼけ眼の小さなカヌー乗り。
さ、みんな仲良くおうちにかーえろ。




ツアー終了後、間一髪でまたも豪雨。

久しぶりに虹も出た。

その頃、Pちゃんは‥、雨に唄っていましたとさ。よ、水も滴るイイ男。


雨の日には、下を向くその前に、
いつもより大きな声で、わざとらしく大げさに笑ってみてください。

どんな天気も愛せたなら、どんな自分も人をも愛せると思うのです。

愛することは許すこと、受け入れること。自由になること。
‥なんてね。


希少なる読者様がついて来れなくなる前にさくっと今日はこのへんで。あでぃおーす。


2013年8月24日土曜日

再会はカヌー塾で&ホワイトカーペットの余韻が訪レター

今日のファミリーカヌー隊長はPちゃん。僕は「カヌー塾」に参戦。



naokiさんがカヌー塾の日は、僕は別ツアーで動くのが常なので、ちゃんとカヌー塾に最初から最後までついたのはいつ振りだろうか。



お客さまとご挨拶。
初めまして~。‥ん?
‥‥え?Sotocafe?僕だった?そう言われると確かに見覚えがある。‥あ、ツアーはモラップキャンプ場からでしたよ、ね。おいしいグルメ情報話をしましたよね。そうだそうだ、間違いない。「初めまして」ではなく、「お久しぶり」でしたね。お元気でしたか?

ファンレターに心洗われたー。】(2011.8.4てやんday)

2012年はファミリーカヌー。2013年はカヌー塾ということで。



先日、Sotocafe中に通り過ぎがてら「かのあさんですよね~」なんて、声を掛けてくれた爽やかカヌー乗りさんとも再会。
‥あ、あのときの~!!(君が大きくなるその日まで】2013.8.4てやんday

‥え?「かのあブログ」のみならず、雑食性夢見がち甘ったれ面倒臭ブログ「てやんday」もチェックしてるって?‥僕が言うのも難だけれど、‥相当の物好きですね~。


千歳川で、釧路川話。




ツアーに追われて、カヌーのことをゆっくりと考える余裕がなかったことに気が付いた。

改めて思ったことは単純明快な一貫したメッセージ。カナディアンカヌーは、面白い。

カヌーガイドになろうと思うより先に、僕は川を自在に流るるカヌー乗りに憧れていたのだ。
心の軸足を見誤ってはいけない。

カヌー塾は、カヌー乗りにとって一番大事なことを思い出させてくれる貴重な空間。
スランプやマンネリに陥ったら、陥る前に活用するべきだと、一カヌー乗りとして感じました。

どうせ生かされているならば、よりよく生きたい、よりよく漕ぎたいではありませんか。

シングルパドルは難しい。難しいから奥深い。
とことんまで思考、探求する、creativeな乗物を一緒に漕げば、すぐ分かる。
どう漕ぎたいか。即ちどう生きたいか。

上手いか下手か。それもあるけれど、本当に好きかどうか。似合っているかどうか。馴染んでいるか。



放課後カヌーを終え、事務所に戻ると‥
カヌーガイド的私小説「CXLとホワイトカーペット」(2013.8.12 Sotocafe)のお客さまから素敵な写真と手紙が届いた。


忘れられない三時間を一緒に過ごした。
雨にも雷にもメゲズ、一緒に笑いながら漕いでくれてありがとう。
それだけでも嬉しかったのに、手間ひまをかけて伝えてくれてありがとう。写真、部屋に飾ります。

悶えれば悶えるほど、喜びが深まる。だから僕はいつまでも悶えるのだろう。
生きてて良かったと思える今日は、たまたま偶然はたまた必然、高尾山に一緒に行ったきんちゃんの誕生日なのでありました。



2013年8月23日金曜日

指折り数える夏の終わり

続く雨予報、外れる雨予報。



湿度のせいか雨のせいか、はたまた僕のせいか、この頃の支笏湖は珍しく虫が多い。


午後は波風が強まったので、そそくさと穏やかな川の中へ。


今日も「美味しい!」と好評のnaoさんお手製パウンドケーキで糖分補給。




バシャバシャと水の中で遊べる日はあと何日あるだろう。

敏感な木々は既に色づき始めていて、Sotocafe集合場所の休暇村支笏湖駐車場付近ではアジサイが満開で、みんなそれぞれのペースで生きております。



2013年8月22日木曜日

忙~いつも左には“りっしんべん”

午前。僕はファミリーカヌーツアー。

午後。ファミリー構成Sotocafe。

おとといから秋風が立って、心にも身体にも余裕が生まれてきた。
これまでの一ヶ月超、ありがたいことに僕は仕事に夢中であったらしい。


夢の中でそれが夢であることには気付かない、気付けない。
寝ぼけ眼であれこれ問答していくうちに、少しずつ少しずつその意味を紐解いていく。境目はいつだって曖昧だ。今だってもしかしたら夢の中から書いている言葉かもしれない。

不要なところに敏感で、大事なところに鈍だった。情けないったらありゃしない。穴があったら入りたい。

「忙しい」‥「」という字はよくできたもので。
僕の名前の「怜」もそうだが、左のりっしんべん(立心扁)は、「心」を意味していて、「心」を「亡くす」と書いて、「」。
漢字ってすごい。四千年の歴史だもの。お隣さんとは仲良くしたい。

ついでに「いつも左には心の臓」だね。‥うまい。

同時は無理だが、ひとつずつなら何でもできる。
限界を決めつけずに得意なことを深めていこうとすると、「得意」がどこかで「不得意」へ。これがコペルニクス的転回。


季節の変わり目に、身体と心を完全に同調させられたらいいのに、生物であることを僕らヒトはおろそかにしすぎたから、たった一個体が粋がったところでそう簡単には取り戻せない能力なんだろう。

絶妙の力加減ができずにアンバランスになってしまうと、ほころびが生じ、人の心を荒立ててしまう。

恥をかき、失態を重ね、それでも生きねばならんのです。


年がら年中ゆるゆるなんだから、これ以上たるんだら一巻の終わりですよ。‥しまっていこー。

うっかりはちべえ自戒日記でした。









2013年8月21日水曜日

秋立ちぬ

家を出た瞬間、ラブストーリーは突然に。そう、秋が立った。



昨日までは確かに夏だった。
僕らが寝ている間に地球内部では何が起こっているのだろう。

去年はあったのかわからないうちに終わってしまった北国の秋。
今年は長く楽しめる予感。

夏よりも冬よりも、秋が好き。切なくて肌寒い、少し早足の秋が好き。
その季節をどこで享受するかで、善し悪しは前後するのだけれども。



完璧な朝。


最近降り続いていた雨のおかげで、澄んだ空気。呼吸をするだけで気持ち良い。



自然、漕ぐ手も休まる。



空の青も、秋色仕様。
青の濃さが薄らいだというか。

さて午後はどうなることやら。
この頃お決まりの、半日別物dayか?黒い雲に怯えつつ午後Sotocafe出発。


いつからかSotocafeカヌーツアー前のお決まりとなった風景。
湖畔橋より千歳川を眺める。透明度の高さに歓声が上がらない日はない。


来るのか、来ないのか、晴れたぞ、雨、ばいばーい。


お客さまと同乗すると、心の動きがダイレクトに伝わってくる。

湖上だろうと陸上だろうと、山だろうと街だろうと‥、毎日がたった一日ずつしかないことを忘れずに、なるだけ丁寧に生きたいものである。





支笏湖は、僕にとっても代えのきかない特別なフィールドです。


ツアー終盤、お客さまたちの漕ぐ手が鈍くなる理由が分かった気がします。


2013年8月20日火曜日

家族の風景

お盆が終わってツアーもひと段落‥かと思われたけれど、特にそういうわけもなく。ありがたいことに僕らは終わらない夏、最前線にいます。

今日の説明用飛行艇の翼面荷重は150キログラム/平方メートル。‥おっと、間違った。
説明艇は、赤キャンパー15フィートではなく、ちゃーりーで。零戦本の読み過ぎですね。カヌーが飛行機に見えて何度も目をこすってしまいます。
カヌーも飛行機も「艇」だし、浮いたり飛んだりする移動の道具で、どちらも人を惹きつけてやまない麻薬的乗物。


青空はバッチリ。ですが湿度は相変わらずもわっと。まとわりつく空気の中に混じっていたのは雨の匂い。教官、naokiさん。


こちらはPちゃん。
有望なる訓練生多数。‥違う違う。

スコールがいつ来るかとビクビクしながら過ごしましたが、結局今日はツアー中に雨に当たることはなく。

午後Sotocafe後半。しつこかった雷がいなくなったのでひろーい湖へ。


夕方の湖。久々に拝めた夏空。ほんの少しでも嬉しいね。

狭い緑色の川の中で広い青色の湖を恋焦がれる時間が、実際湖上に出た時の喜びをさらに高めてくれる。
ムチが飴の糖度を高める。ここの場合、どちらも飴ですけれど。会わない間に愛は深まるのです。

それぞれがあることで、それぞれがよりよく活きる。千歳川源流部&支笏湖は、それぞれに自立しつつも刺激し合うナイスかっぽーなのである。


 雷鳴過ぎし 湖上より 空の青さと雲の白 際立つ二色に 夢うつつ

お粗末でした。 


それはそれはおいしそうな雲でした。

不安定な天気ですが、無理せず安全に楽しんでいきましょう。