2015年11月30日月曜日

一粒万倍日の器揃え


看板が整い、嬉しそうななおきさん。
ハードもソフトも同時進行。

札幌にて、ソフト部門最大の難所であった器の品定めへ。
かのあ黒幕と共に。


ツアーをどう見せるのか。どんな空間をつくりたいのか。何を密かに伝えたいのか。大切にしていたいことは…

一杯をどう見せるのか。どんな空間にしたいのか。何を密かに伝えたいのか。大切にしていたいことは…

あれ、なんだ。同じじゃん。


陶器、作家の数だけ世界がある。

手触り。用途。形。色。質感。機能。重さ。サイズ。デザイン。美しさ。

なめらかよりざらり。ざらり。だけれど、ざらざらは嫌。

面白い!

なんとなく、好みが分かってきた。

いつか、つくりたい。器。






2015年11月29日日曜日

一粒万倍日の看板取り付け


はからめ月のカレンダー曰く、本日「何事を始めるにも良い日」。

氷濤マン、貴重な週一のお休み日。
お店では様々な企てが…


見えそうで見えないでしょう。気になるでしょう。見に来てね。

1シーズンお店を使って、やりやすさ、やりにくさ、もっとこうしたいのに…色々抱えたまま、とにかく駆け抜けた夏。
ひたすら堪えたごほうび。ようやく頭も手もストレスの芽を摘むために動かせる。これからのために貴重な時間。

あれこれイメージを膨らませ盛り上がる、チームクリエイティブなのでした。

明日はお店にはおりませんので、よろしくどーぞ。



傑作は暮らしの中から


傑作はいつも、何でもない暮らしの中から生まれる。

本当の表現者は、TVの中にはいない。
それは、あなたであり、ぼくらひとりひとり。あなたは特別だし、ぼくも、みんな、とっておき。

年を重ねる度に、人の作品への興味がどんど、薄れていく。
誰でもない自分の暮らしが面白い。まわりには素敵な気ちがいだらけ。みんな、素晴らしい才能を持つ。しかし、それぞれにどこか足りない。だから、補い合う。

隣の芝生はたいして青くない。


いちばん青かったのは、足下でした。


夢中だったり必死だったり、好きになったり嫌になったり毒づいたり、忙しいけれど。
冷静になって振り返れば、今年は特にひどかった。  ご迷惑やら心配、叱咤、さまざまな声をいただきました。感謝。
今後は、さらに恥を書くべく、精進しますので引き続きよろしくお願いいたします。
いつか、あなたの分までさらけ出せますように。

隣の芝生はたいして青くない。
が、毎回楽しみにしているブログが珍しく、ひとつ、ある。

【ハッピーエンドを前提として】
というブログタイトルからして、既にたまらない。

「ハッピーエンドって分かっていればもっと色んなことを頑張れるのに。」

書き手は多分、
三十代、働く独身男。フィールド、都会。

是非、コチラを御一読↓
【仕事は楽しい、と言うのは間違っているんでしょうか】 

いや、本当、そう。全言葉、共感。

仕事が、ぼくを少しずつ、成長(した気に)させてくれる。喜怒哀楽の全ての感情を否応なしに引っぱり出される。

恵まれているなあと、ぼくも同じく思った。

そんな仕事を与えてくれているのは誰か、忘れてはいけません。

カヌー、北国、なおきさん、なおさん、きれいな水、…

雇用の創出って、素晴らしい。

もしもカヌーがなかったら、…そう考えるとぞっとする。
単なる遊びの道具というか、寄りそう道具、かなあ。
いつも、そばに。当たり前のように。
改めて、やっぱり、君なしでは。

2015年11月28日土曜日

飛び入りアキヒメオータムカヌー


着信音が目覚ましとなった朝。

「急で申し訳ないんですけど、…今日やっていますか?」

えーと…。今何時??…ということは…通勤、除雪、カヌー出して店で待ち構えて…今から出れば間に合うな。よっしゃ。

『はい、やれます』

そんなこんなで、珍しく風も弱く、太陽もあり。
11月とは思えぬ冬景色の中、ヒメマス探し。

アダ名の数は、居場所の数。


15:40、店から眺める夕日はほぼ真正面。ひゃっほー!

2015年11月26日木曜日

満月のよる、自家制オーブン台


朝の通勤から素晴らしい景色。青い空と白い道。コントラストがビシッと効いていて気持ちよすぎる。
冬の支笏もきれいだから見に来て下さい。第五駐車場で働く氷濤マンたちも応援して下さいね。
しっかし、道路が悪い悪い。早くもそろばん。今日も何台もやられていた。毎日がサバイバール♪

自分のペースでひたすら作業を進める。どるふぃんから借りた「くるり」を午後からは聞くでもなく聞いた。やはり、一番『東京』が好きだ。

…なんでやねん。
何かを間違えると、声に出してツッコんでみたりしている。

夢中でひたすらやっていると、外からの空気をなおきさんが持ってきて、あれ、ほこりまみれ…いや、雪か。わ、降っている。もうこんな時間か、と我に返るのがこの頃の日常。

存分に話すことができないのでは、寂しくて死んでしまうのではないかと若干不安であったが、普段、コミュニケーションをとるために消耗するエネルギーが全て作業に回るので能率が上がる上がる。

人と人の間に立つのも、接客業もなかなか疲れるものなのかもしれない。本来のぼくは内向きなのかもしれない。


冬は夕方の存在感が薄れて、その分朝焼けが美しい。

帰り道。
左ななめにまんまるいお月さんを眺めながら。


満月のよる、始○。始まりの合図。


2015年11月25日水曜日

think これから


たったの三冬目。
今まででいちばん、夏のことを考えている冬。
氷濤マン化すると、疲弊が凄まじいので他のことを考えなくなる。考えたくなくなる。考えられなくなる。

行きも帰りも路肩へ飛び出す車たち。ぱふぱふだから大丈夫かな。
みんな、死なずに生き延びようね。

しかし、美しい。冬。きれい。明るい。


雪に追いつかれてしまった冬支度。ついつい後回しにしてしまう片付け、早めに早めに取り組まないと。

夕方からは、遠く屈斜路からのカヌー屋さん現る。
場所は違えど同業者、というか、大先輩。
粋なカヌー屋さんは世の中に何人いるだろう。
マイノリティに会えると非常に嬉しい。ありがたやありがたや。

空知の朝シャンから四、五年が経過した。
亀の足ではあるけれど、しかし、着実に、できることは増えたし、視野も少しは広くなった。

できないことは何にもないと、やっぱり変わらず思ってる。



2015年11月24日火曜日

雪やー!!


いやはや、やけに外が明るいなとおもったら…本気出すの早くない?
あちこちで車がスリップしているし、路肩に飛び出すのもいるし。
アスファルトにだけは降らなければ最高なのだが。
今年も生き延びられますように。大げさじゃないよ。

支笏湖、吹雪。
氷濤制作はいかなるときでも行われる。中にいても外から見てもやっぱりタフなまつり。リスペクト。
心して見てもらいたいと密かに願う。

除雪心をぐっと堪えて、ようやっと手を付け出したキッチン改造計画。
夏の疲れの一因は、ここにあったのだな。わはは、今がチャンス。成敗してやるぜ。

どこに何があったら便利かな。
家から店から、今年はいじくり元年。
使い勝手のよい、楽しくなってしまうキッチンにしていこう。

冷凍庫をどかしたスペースにつくったのはオーブン台。


例えばビスの穴の位置。例えば木の表裏。
細部にこだわることが、美しさへつながる、とは、宮大工さんの教え。



2015年11月23日月曜日

何にもない11月返上


寒いけれど雪はまだだし、緑はないし。11月の北海道って何にもないんですね。


‥んなこたない。

秋に落ちた水の透明度は早くも復活してきているから、水の中がよく見える。
大声で笑っても大丈夫。誰の目も気にしないでいいのです。

色鮮やかなヒメマスがいて、それを見つけられるのも、ぼくらだけ。



川岸には、太陽を浴びて光り輝くつららが待ち構えていました。

吸い寄せられるようにつららのそばへ。
写真だとたいしたことないのですが、初冬の陽光の中発見するとウキウキどきどきわくわくします。



2015年11月22日日曜日

かきくけグラス


冷えてきたねー。キテるよキテるよ。

生涯一、グラスのことを考えた日に乾杯。


何事も、大きければいいわけではない。
美しい形はサイズを凌駕する。

ん?

サルー!即ちcheers!

ぼくの動きがお店の予定ということで、
明日はお店にいたりいなかったりですが支笏にはいます。


2015年11月21日土曜日

寒空カヌー塾


明日はお店closeです。

氷濤、かのあ、あっちにこっちに大忙しのなおき塾長による寒空カヌー塾は今年最後かな。


第五駐車場には、あっという間に骨組みが立ち並んでいく。
全員集合したプレハブに入るのは、なかなかおっかないもんだなあ。
氷濤村の雰囲気は特殊だ。中にいると分からないけれど。
今年は奇声が上がらないらしい。経験も能力も力もセンスもない、ただのあほんだらの役割はそれだけ。

ハードもソフトも、やるべきことだらけだけれど、身体は一つしかない。時間も体力も気持ちにも限りはある。替えはきかないから、無理はしない、できない。
焦るけれど、焦らない。どうなるかわからないことは怯えるより楽しむのが正解。
ひとつ、ひとつずつ、丁寧に。
いきなり完成度の高いものをつくろうとしたって無理。
今までの仕事と暮らしの中で積み重ねてきたノウハウを駆使して、洗練させていこう。
誠実に向き合い続ければ、素晴らしい展望が望めるのは知っている。
慣れない仕事は、気の抜き方を掴むまでは非常に疲れる。
あともう一息。

スノーバムは、雪を待つ。まだ降らないね、早く滑りたいのにな。
ぼくはパドル持っていけば一気に上達すると思うのだが。



2015年11月20日金曜日


11月は支笏にいたりいなかったりなので、かのあショップにお立ち寄りの際は事前にご一報くださいね。

かのあ 0123-25-2430


ハコモノや形は意外と、とっても大事であるのかもしれない。
体裁を整えると、それに見合った人間になれる。

背負えば背負えるようになる。背負わせてさえくれれば。

2011年からずっと、ぼくは背負いたかった。自分以外の荷物を。背負わせてもらえなかったのは、時期尚早だったのだろう。
皆さま、よくわかっている。

この平屋に動く前のぼくがもしそばにいたら、無責任な振る舞いや言動にひたすら苛立つだろう。バカじゃねーの、って川に突き落としたくなるだろう。このブログ、遡ったら「死ね」って何回思うだろう。だから、遡らない。興味もない。どうでもいい。過去は恥だ。いつでも。「今」もいつか、「恥」となる。「恥」の記録が「言葉」。「言葉」の積み重ねが「人生」。人生はつまり、恥だ。いくつになっても恥をかくことを面白がりながらぼくはいきたい。自分を笑えるユーモアを。

まだまだ未熟ではあるのだろうけれど、少しずつだけれど、ちゃんとしてきたつもりで、ちゃんとしていこうと、もう決めた。



仮暮らしでは興味を持つわけにはいかなかった器に、手を出した。

モノに関しての好き嫌いはハッキリしている。つくるのは不器用だが、見る目は冴えているつもりだ。
なかなか好みの器には出会わない。

出会ったときの喜びったらない。

おいしいそばを食べたときと似ている。至福。

好きな陶芸家さんが二人。どんな人なのだろう。
春になったら会いに行こう。




2015年11月19日木曜日

キノコッブ、続々と


ほーりー、愛犬と共に突如として現る。ランニング姿だと普通のおっさんやがな。久しぶりな感じ。


あまりやすりすぎないのが、ぼくは好み。
やりすぎはいけない。やらなすぎもいけない。いいあんばいを共有できる人がいたなら大切に。
クルミもヤチダモ(パドル材として素晴らしい)もなかなかに手強いでがんす。

やさしくすれば誰もが応えるわけではない。それでも、ぼくは、困っている人がいたら四の五の言わずに手を差しのべたい。
喉が乾いているなら、キノコッブに水を入れて届けにいく。

たとえ、求められていなくても、誰かに気に掛けられて嫌な気はしないだろう。少なくとも、ぼくは嬉しい。
聖人ではないから、お返しを期待するでもなくしてしまうのは愚かな人間だもの、致し方なし。

愛する花には水を。水をあげるからには、立派に、いや、立派でなくとも健やかに育ってほしいと願うのは勝手なエゴだろうか。

わかっていることはわからないということだけだ。

わからないことをいつまでも考えてもキリがない。誰にでも締め切りがある。
見つめていたいのは前だけ。いや、君だけ。

何が起こるか分からないから面白い。
ぼくの右手にはパドルの代わりに泡立て器。




2015年11月18日水曜日

言うは易し、行うは難し、美しき小上がり


突如現れた小上がり。完成度高いでしょ。
なおき工務店、スイッチ入ったらそりゃもう凄まじい。


後を追うように、やすったら塗装。オレ色に染めてやるぜ。


去年、宮大工さんに出会ったのも、こういう道筋だったんだろうなあ。
縁とかタイミングとか、人、そんなんだけに助けられて。
ぼくのシナリオライター、デキる人だと思う。ナイスタイミングしかない。

今日はKEMURIのライブ音源をBGMに。
あと一年あと一年~♪

どなたかスノボDVD持っていたら貸してください。

氷濤マンたちの奏でる単管音が、温泉街にも響くことを初めて知った。
外から見るまつりは、どう映るのだろう。

どんなときも、傍観者はお気楽。ヒトの創造力はたいしたことない。わかった風をするのがうまいかってだけ。

わかっていることは、わからないと言うことだけだ。
だよ。
沢木耕太郎。

例えば、どこかのお店に入る。例えば、どこかのカヌーツアーに参加する。
あそこはイマイチだよね、これならああしたらいいのに。あ、分かってるなあ。絶妙な間合い。あの人、なんか変。ずっと笑ってる。

では、いざ、やってみようとしたときに、はたと気付くことがいかに多いか。
言うは易し、行うは難し。
イメージは意外とあやふやで曖昧であったりする。
具現化、生みの苦しみは、作品ができれば吹き飛ぶ。

何かをやろうと心を決めて、自らの手で取り組んで初めて得られる気付きや学びは傍観者には与えられない。

カヌーとコーヒー、ぼくはどっちも好きだから。

当事者になれる喜びを噛みしめて。

一人ではできないことは、一人じゃなければできる。

…一休さんか!

2015年11月17日火曜日

なおきさん become 30歳


朝、店に入ると‥

家族連れのための小上がりができていた。


‥き、昨日の夕方まではなかったぞ。
粋な泥棒がいたもんだぜ。

誰もいないけれど、大げさなリアクションから始まった一日。


DIY隊長、なおきさん。やること早すぎ。
(恩根内でのキノコップ製作風景)


午後からはお馴染みの取材陣と撮影。

30歳初日から、あっちにこっちに激務をこなすなおきさんなのでした。



氷濤現場。
「正門」(入り口となる長いトンネル)制作。


3シーズン目の氷濤マン・たけさん。チーム道産子。ぼくと同期の黄色ヘルメット同盟。
口の達者な氷濤マンの中でも群を抜いて凄まじいべしゃりには誰もついていけない。キャラは若々しいので実年齢を聞く度、不思議な気持ちになる。疲れがたまると顔色が黒くなっていくとかいかないとか。


2015年11月16日月曜日

氷濤まつり2016、始動(シーズン1)


男たちの長き闘いが始まりました。
今日からぼくの名前は「キュンキュン」となりますので、よろしくお願いいたします。

夕方、様子を伺いに行くと、小さなおじさん・どるふぃんが誰よりも生き生きと走り回っていました。チャップリンを思い出すのは何でだろう。ぼくだけかなあ。
結局なんだかんだと、義理と人情の支笏湖が嫌いじゃないみたいです。

ヒメマス漁師、観光船船長たち。農家さん。スワン貸し出し屋さん。ダイビングインストラクター。カヌーガイド。
自衛隊さんがどかどかつくるお金も手法もネーミングバリューも大規模なまつりとは打って替わって、こちらは、たったの12名。
それはそれは凄まじい仕事量なのです。



まつり開催期間は、
2016年1月29日(金曜日)~2月21日(日曜日)

つまり、氷濤マンたちの闘いは今日から2月21日まで。片付けを入れれば3月まで続く。

シーズン1。
骨組み制作。工事現場。鳶職もあんぐり。約一ヶ月。ラチェットクランプまつり。名物苔の洞門用の松を取りにどこぞやの山に入り、松ヤニに襲われるトラックドライブ。

シーズン2。
12月末頃から。網(漁業用なり野菜ネットなり)張を終え、PPロープ、ロック帯地獄。放水作業開始。年末年始も何のその、マイナスになーれ。カッパを凍らせ、穴にはまり、眼鏡チームは無力化。武器はまさるピッケル、ちびハンマー。足元はドライマスター。漁師ガッパが最強。夜勤はシーズン3終了まで続く。長らく干されていない布団に構わず眠る。
氷に十分の厚みができた箇所から単管を外していく。

シーズン3。
お祭り本番。まつり中も意外と楽にならない。雪が降れば除雪。足場が悪ければつるっぱし。
接客業から遠ざかりすぎた影響で、観光客とのやりとりに戸惑う。愛想笑い、面倒くさ。夏の自分を尊敬する。
若く、働き者のバイトにいやんチーム追加。
売店が登場し、昼のうどん率が高まる。たけさんの顔色がどす黒くなっていく。

打ち上げも、涙涙の男まつり。

シーズン4。
まつり会場は駐車場のため、氷が溶けるまで放置もできないので、どかどか壊していく。長丁場を終えた達成感やら何やら、作業中も笑顔が増える。
ベタ凪の湖面が現れたなら、季節はもう春。
皆、それぞれの本業にさらりと戻っていく。

さて、ぼくは、氷濤マンにならない初めての冬を支笏湖で過ごすことになりました。
ツアーは今月いっぱいまで続くので、まだ乗り足りない方はご一報くださいね。今日も真っ赤なヒメマスが見つけられました。





2015年11月15日日曜日

活字の海で溺れたい2 「鎌倉のカフェで君を笑顔にするのが僕の仕事」堀内隆志


雨。ラジオが何やら悲惨な事件だと。
やられたからやり返して繰り返して、人の命が踏みにじられ続ける。

たりないピース。
もう、やめようよ。

暮らしはいつものように平然と、淡々と。
 凪。
松澤家、ヤル気満々の仲良しファミリーたちとツアーへ。

ぼくは今日も店内改造に勤しんだ。
夏の間、ずーっと気になっていた箇所にようやっと着手。
どうでもいいところが気になってしまう。くだらないことにこだわってしまう。大事なことほど、無頓着だったりしないわけでもなかったり。

にこにこ顔で元気に帰ってきたちびっこたちを自家製チョコレートドリンクでお出迎え。
ちびっこたちはぼくら大人と違うから嘘をつかない。
好評であったらしく、すぐになくなった。

自分でつくった料理なりお菓子なり飲み物なりを誉められると、照れ臭くてその場から逃げ出したくなるのは何でだろうか。
素直に笑えばそれで済む話なのだが…、出たがりなのかシャイなのか分からない。嬉しくないわけでは決してない。

長いものにそっぽを向け。反骨精神は誰に教わったんだろ。
分かれ道がある度に人のいない方を選び続けていたらカヌーにぶつかった。


主に総武線で読んだ一冊は自宅の本棚から。
「鎌倉のカフェで君を笑顔にするのが僕の仕事」堀内隆志さん。
サンクチュアリ出版。2014年4月。

素敵なタイトルだから、ぼくが書いたのかと思った。

…「どうしてそんなに自信満々なの」と、どるふぃんが横にいたら間違いなくこうツッコむだろう。

タイトルをお借りするならば、
支笏湖でカヌーを漕ぎながら君を笑顔にするのがぼくの仕事。

フィールドもやり方も違うけれど、もてなすのは同じ。居心地のよい空間を演出する仕事。表現。

カヌーとコーヒーは切っても切れない間柄。
きっと、君とぼくもそうだろう。

おいしいコーヒーが飲みたくて、ぼくはカヌーを漕いでいるのかもしれないと、誰もいない凪いだ湖面で世界一のコーヒーを飲んでいると思う。思うなという方が無理。
そんな、特別なコーヒータイムをツアーにしたい。

白い雪を眺めながらぬくぬくと家で過ごす冬の夜も好きだ。
右手にはコーヒー。左に君のぬくもりを感じながら、それぞれの一日を分け合おう。テレビは消して。唄うような君の声を聞いていたい。

コーヒーとカヌー。水の上から紡がれた物語は終わりそうにない。





2015年11月14日土曜日

雨の大工仕事


雨の土曜日。人はまばら。雪はまだ。君はいづこ。

春に続き、初冬もやっぱり忙しい。
慌ただしく、しかし、勢いよく何事も準備をしていくのが、かのあ流なのかもしれない。

大工スイッチ全開のなおきさん、どこにでも棚をつくるつくる。
ぼくはというと、感嘆の声を上げつつ後片付けをしながらありのままの材たちにニスを塗る。

北広のカインズにはサイゼリヤが参入していた。げー。


いってきますのチューをする日本人らしからぬ夫婦も世の中にはいる。



活字の海で溺れたい 「原発労働者」寺尾沙穂



2015年6月第一版発行。講談社現代新書。

車の難点は本が読めないことだ。
飛行機、電車は活字好きには最適な乗り物である。フェリーなんかもう最高。

千歳発便には、以前、父にこれぞ!な本を見繕ってもらった内の一冊。

2011、2012の二冬、ぼくは働かずに東京で原発いらないと叫んだり、都知事選挙活動に奔走していた。お金を稼ぐよりまず命だと思った。
思えば気持ち悪いくらいにのめりこんでいたよなと、実家で片付けをしているときに改めて気付いた。いつもそうだ。よくいえば集中力の凄まじさ。悪くいえば視野狭窄。いつも何かや誰かに夢中だ。そのときは気付かない。あとになって恥ずかしくなる。
そのときの正義をふりかざす。宗教家みたいだ。
やりすぎていて、気持ち悪かったよね、すまんと、当時を知る友人に謝ると、そう思っても行動に移せない人が多いよと肯定された。


結局、叫んでいる人たちの足元には原発があって、自身に酔いしれている人が多いように感じるようになった。
暮らしぶりと活動との説得力のなさにぼくは可能性を見出だせなくなり、方法を変えることにした。
暮らしで示すのが最も手っ取り早いし面白い。何かを否定するのは非生産的で精神衛生にもよろしくない。

話が脱線してしまうなあ。

この本を読んで思ったことは、原発で働く人たちのことを気にしたことがなかったな、と。
事件はいつも現場で起きることは百も承知のすけなのに。
あれ。この感じは…。冬の祭り制作に通ずるものがあるな、と。どの世界にも身体を張っている人たちがいる。

賑わう冬のイベント。訪れる人は沢山いる。しかし、その氷像たちは誰の手によって、いかにつくられているかを気にする人は、そういない。
氷像より何より脚光を浴びるべきは、製作陣それぞれの気持ちだったり暮らしであることをこの二冬でありありと学んだ。
現実はきれいなだけではない。
過酷なためペンを握る力が余らず、日々起こる様々な事件を書き残せない。不甲斐ない。

第五駐車場には、プレハブが整った。

街中で叫ぶも、暮らしに語らせるも、おのおの。

どの現場にも涙や汗が流れていることをぼくらはついぞ忘れがちだ。真実は現場の声にのみ宿る。



2015年11月13日金曜日

ファーマーズ&キッズフェスタ2015@日比谷公園


軽トラ市に、【つながり自然農園】(長野県佐久市)の磯村あきらがいるから、ぼくの代わりに東京近郊の方は是非。


2015年11月12日木曜日

カヌーガイドはドアもつくる


「ぼくが帰ったら、ここにはもうドアが出来てるんだろうな~」なんてことを言い残してぼくは東京へ。


呑んだくれて帰ったら、なんと、やっぱり、さすが、ないはずの場所に世界にひとつの素敵なドア。

デキるカヌーガイドはドアもつくる。

ないものはつくればいい。
ないものは買う…ためにお金を稼ぐ以外の方程式を持っていなかった若き日の甘ちゃんは、ないものはとりあえずそのへんにあるものでつくってしまう逞しき先輩方の発想や腕に感銘を受けまくった。洞爺湖時代の学びのひとつ。

ついでに、かつて崇拝した友人の言葉。
前例がないならつくればイイ。君が前例になればイイ。


この時期には珍しく凪いだ湖面。ぼくを出迎えてくれたに違いない。口に出したら呆れられるので心のうちで一人悦に入る。

新パドルの漕ぎ味を確かめたいなあと指をくわえつつ、今年最後と思われる引っ越し作業。
いやあ、春の自宅から始まり、今年はよく引っ越した!


2015年11月11日水曜日

home to home 行商だよ、人生は


homeはひとつだなんて、誰が決めた?
ひとつにしなきゃいけないのかなとぼくは勘違いをしていた節がある。
好きな人のいるところが、ぼくのhome。だから、そう。君がhome。homeはいくつあってもいい。

ぼくと家族になろうよ。

ザックにあれこれイチオシ商品を詰めて始まった今回の行商東京ツアー。

ラインナップは、かのあTシャツ。キノコップ。はからめの、月のカレンダー。ムーンサークルカレンダー。まちゅ★ぴちゅ。

絶対食いつくであろう人にだけ、笑うセールスマン化。


販売のはずが、祝いの品に変貌する…夜もある。

本日より無事、千歳イン。
シャキッとするな、澄んだ空気。なんだか呼吸がしやすいのは高い空か広い視界か。


2015年11月10日火曜日

愉快きわまりない仲間たちに恥じないように


オレの帰国祝いかと思いきや、ふたを開けたら大切な仲間たちの祝福宴。

嬉しすぎて、ほっとして、泣きそう。

屋久島で初めて見たあいつの涙。
山でいきなり生きとし生ける物たちを唄い出した山ガール。

どっちも昨日のことみたい。
オレ、どれも忘れないよ。

幸せになってね。幸せであってよ。
嬉しくてたまらないから、もう、オレ、ただ、頑張るだけ。
今までよりもっとずっと頑張る。

2015年11月9日月曜日

「空振り」は「また来いよ」と訳す


ようこそ、Pacific Ocean!

ザックひとつ。見知らぬ町を歩く。誰もぼくのことをしらないし、誰のことも知らない。快感。

見よう見まね。なるほどなるほど。Suicaで初めてバスを乗りこなす。よっしゃ!できた。何でもないぜ。

歩き方がおかしいのか、顔がにやついているのか、やけにじーっと熱視線を浴びまくる。

まあいーか。飽きるまで見てってよ。飽きさせないけど。なんて。

マイペンライマイペンラーイ。


裏路地に迷いこむ。
車、カブ、自転車。カヌー。キックボード、スキー、ボード…
乗り物はおっかないけど、素晴らしい。
けれど、基本は、始まりは、足。
その場所の匂いを、雰囲気を、身体に取り込む最善の方法、歩く。
その人のことを知りたいときも、やっぱり、歩く。とことん、歩く。





青空美容室


ここも、にほん。
数日前、支笏湖では、ごっこ遊びに興じる野郎共がいたそうな…

お客さん、最近どうなのよ~?

after↑。
センターをちょい長めに残したお洒落どるふぃん、完成。
眼鏡を外すと男前。

↓ビフォー。

青空美容室の美容師、なおきさん。
仕上げはぼく。

にほんは長い。どるふぃんの髪も長かった。

2015年11月8日日曜日

湘南新宿ライン川越行きの唄


雨。電車。本。あと一人。あの空席を埋めてスマホをいじってくれたらビンゴ。
春みたい。暑い。嘘だろ。ニット帽。なんでやねん。半袖になっていいかい。Here is 冬を持たぬ国。
なかなか埋まらないなあの席。リーチのまま オレが撤退。ちぇ。
笑いをこらえるため マスク。No nukes。単に臭いからってこともある。


会いたいのに会えないんだよ。夜はいつだってBEGIN。
会えない間に話したいことは容赦なくたまっていく。たった一日話さないともう説明がいる。どうしようもない、我慢。とりあえず、この仮想空間に日々に限りなく近いものを書き置く。
誰にでも見てもらわなくていい。好きな人だけに届けばいい。

失恋。無職。ダブルショック。カヌー。涙。踏ん張る。結婚式。仕事。父になった。赤ちゃん。愚痴。引っ越した。事故った。祝う。伸びた髪。ケガ。夢。
どんな顔もすぐそばで見守ることができない。見守ってもらえない。代わりに手離した。最後に会ったときよりはマシになっただろ。

諦め。無関心。気にしないふり。とにかく頑張る。

先のことはわからない。誰もがすごい。けれど、誰かが偉い、わけではない。もう悩まない。街も湖も川も山も人も全部が全部ぼくを構成する全要素。そのどれかひとつを否定しても何にもならない。どんどん荷物は捨てていこう。ニュートラルなまま、自分もあなたもまるごと受け入れる。
さよなら、ウェルテル。やりたいことを、やるべきことを、とっておきな人たちに囲まれながら一生懸命に、ただやるだけ。みんなで年を重ねていける。一緒に。なんとなくでなく、ちゃんと。ちゃんと。赤いちゃんちゃんこ。

Your song.
スマホを眺めるより、ぼくは君の顔をずっと見つめていたいのさ。

…てゆーか、ガラケーだし。

2015年11月7日土曜日

生粋のCITY BOYS


街は変わる。凄まじいスピードで。


錦糸町も何だか賑やかになった。なんつーか、タイを思い出す。
アジアの労働者も目につく。

寄せ集めのハリボテ。東京。
昨日からのリサーチの結果、どうやら最近の流行りは「いきなり!ステーキ」であるようだ。千歳にはないなあ。

ここで生まれ育った人間は稀有。
でも、ぼくらはここで、伸びやかに健やかにまっすぐに育った。遊びに精通した粋な大人たちに囲まれた奇跡。

大人になって、東京を出たり出なかったり、外の世界に触れる度、自分たちが生まれ育った場所の特殊さを思い知る。世間一般でいうところの『ふるさと』をぼくらは持たない。何かが無い、欠けてしまった喪失感を大なり小なり抱えながら生きていく。ここに生まれた者としてのさだめ。
生まれ育った場所を愛したいのに完全には愛せないジレンマ。でも、よそ者にこの街を否定されると何を分かった風をとかみつきたくなる。だって、この街はよそ者の街だろ。
便利さと引き換えにぼくらの生きる力が奪われたことにもぼくらはちゃんと気付いている。
ぼくの場合は千歳に救われた。誰も知り合いなんていなかった。ただ、カヌーにつられただけ。

おかえり。
そう迎えてくれる友がいる。
「れい」、名前で呼ばれるのも久しぶりだ。

景色は目まぐるしく移り変わる。
「ふるさと」を景色に頼れない代わりに、お互いが「ふるさと」としての役割を果たす。唯一、いつまでも変わらずに確かなもの。

生きていて良かった素晴らしい夜。二年、頑張ったご褒美をもらった夜。

SP thanks みんな、自慢の友だち。

2015年11月5日木曜日

ふるさ東京


新千歳でアフロがトレードマークのビッグネームとまさかの再会。
「そうか~、まだ漕いでるんですね?」
『はい!』
幸先の良い出立。漕いでて良かった。


空港に降り立つ。鼻は疎い方だが、それでも、臭いものだ。

隼パイロットを天国へ見送った振りの、ふるさ東京。

飛行機、電車、人、人、人。


かつての遊び場には、首がいたくなるほどの高層マンションが我が物顔で何とも偉そうにそびえ立っていた。

誰だ、お前は。と胸ぐらを掴んだら、お前こそ薄情者、と返された。

思い出話よりこれからの話をしている方が楽しいじゃない。
ちいさな暮らしをつくることに夢中だっただけ。

どこまで歩いても終わらない巨大すぎる札幌。一極集中して、何かが起きたらどうする。起き続けている。…四の五の言わずにやることやろう。

日本一奇妙なエリアで生まれ育ったわりに、おかげで、こんな人間になれたのは、素晴らしい育て方をしてくれた親のおかげ、家族、友達、好きな人、皆々様、新宿の田舎あってのことでございます。
出る杭は打たれると言いますが、街では打たれない。むしろ重宝される。屈折せずに済んだおかげで今日までのぼくが在る。

街のおかげで、カヌーのぼく。
矛と盾を内包する一筋縄ではいかない生き物、ヒト。

ではでは、コンクリートロード、唄いますか。

2015年11月4日水曜日

昨日、観光船2015ラストラン


年末年始って何ですか。お盆っておいしいの?


年末気分が最も高まる11月。

昨夜。
終わっていないけれど、一応シーズンお疲れ忘年会。
色々あったね~と振り返ることもなく、くっだらない話で馬鹿みたいに笑う。
スイーツ妖怪れろふぃん誕生。

誘い忘れた方に土下座するのは酔っぱらい。笑ってゆるして、また呑もう。
ああ、子供の頃白い目で見ていた酔っぱらいに、ぼくも気づけばなっている。





I think


誰がどう思うかじゃなくて

What do you think?

あなたはどう思うか。
ぼくはどう思うか。

笑われること、それがなんだ。
あなたみたいな人、初めて。何百回となく聞いた。
サイズの合わない思想。面白がっておくれ。
解き放たれた感覚は、ゲージの中で囲えない。

Really JAPANESE?それも聞き飽きた。

楽しんでいるか。感じているか。心地よいか。

ぼくらは気持ちよくなるために生まれた。


生かされるだけでなく、生きる。生きていく。
受動から能動へ。
水の上でできるようになったなら陸の上でもできるだろう。
流れに乗りながら、流れを掴めるその日まで。


photo by フーコ。
珍しく穏やかな好天。




2015年11月2日月曜日

北の土産とソトカフェ2015閉店


昨日、なおきさんがGW明けから開店したソトカフェ2015をビシッと閉めてくれました。
いつもなら、これで秋休みに入るのですが、今年はソトカフェが終わってもカヌーツアーは終わりません。
パドル、手離せません。あたたかーい格好でおこしやす。遊べるだけ遊びましょ。

本日より早速、オータムカヌー解禁。
色が減っていく。
その分、心鮮やかに染め上げて。水ノ上にはぼくらだけ。

昼間、久々。ほーりー登場。
ずっと保持してきたハプニング大賞の冠、今年は譲りました。

真面目な話をする面々と、あほな役目を努めるのも大変よね、とふざけた振りに精を出す面々。
みんなちがって、みんないいはずだよね。いいと言って。愛してると…


まーまー、ここ数日久しぶりに書くエネルギーも惜しんで、脳ミソフル回転させていました。

北に行って、ダウンザテッシできずに体調ダウン。
こ、これがほんまのダウンザテッシや!
と調子づいたら果てガイド・リョークンに小突かれました。

ガイドとは何ぞや、カヌーとは、カヌーや人との向き合い方、ルール、…あれこれ真面目に考えるキッカケを久しぶりにいただきました。あとんす。

カヌーがなければ、ぼくの北国進出はあり得ず、ここでの暮らしも成り立ちません。恋の唄もうたえません。
暮らしの中にカヌー。カヌーの中に暮らし。
どちらでもいいか。

生活の道具、カヌー。