2019年12月31日火曜日

六花亭の年越しそば大福

一度も滑らずに一年が終わります。

年内最後の焙煎はグアテマラ。


六花亭は毎月新作を出す。
素晴らしき老舗。

ということで、
2019も大変お世話になりました。

てやんdayは皆さまの適当な暇潰しになりましたでしょうか。
2011から始まり、酷い内容もあり見直すに堪えない箇所も多々ありますが、
ノンフィクションのようで、フィクションでもありまして、
会えない人への近況報告でもあり。

あまりここの文章をまるっきり鵜呑みにはしないでくださいね。ままごとみたいなもんです。

真実は、現実世界にしかないとぼく自身は考えています。


2020も引き続き、
ジャンル問わず、
好きなことをただただ、続け、つきつめていく所存でございます。

良いお年を~!


2019年12月30日月曜日

年末のうおはんの活気がたまらない


年末。
一次発酵も二次発酵も時間のかかったパンを焼いている最中である。
愛しすぎて食べられるかが問題だ。

今年は12月に『まちゅ★ぴちゅ』を二号書けたので、適当に発送していく所存。
ちょうど30号なんだが、デザイン性は進歩なし。安定感が売り。
おいしかったら振り込んでね(はあと)押し売りスタイルのコーヒー豆をつける場合もある。
受けとるべきか、気をつけてね。


12月の雨に驚いていたが、まさか年末も雨。


唯一遊べた日。
必死だのにタイムオーバーな人と万全の人。
格差。凍りきらない湖前にて。

こんな中途半端な冬なら常夏国のが良い。
寒いだけなんて酷い。

はて、シーズンインできるだろうか。
雪の神様、テレマークデビューさせてくんろ。

2019年12月28日土曜日

回すはずが振り回されるやつ


新しい道具にもて遊ばれている。

焙煎というのは、なんだか敷居の高い字数、専門性しか感じないが、
あの、ポップコーンつくるみたいな感じで、実は網さえあれば、生豆さえあれば、火さえあれば、実は誰でもできることを知る人は少ない。

カヌーに乗る人の数より少ないかもしれない。
どちらにせよ、マイノリティだ。

ぼくもそう思いこんでいた。

なんとなく、手を出してはいけない聖域のような気がしていたが、なんとなく、やってみれてしまうのだ。

純粋なる好奇心に、様々な狙いや意図がついてくると、
回そうと企てると、振り回されることとなる。

農園の方、収穫後の手法、仲介人、季節、気温、豆、国、狙い、挽き目、抽出、飲む人の舌‥

いろんな要素が複雑に絡み合って、一杯のコーヒーができあがる。奇跡。
しかも、それをおいしいと感じたなら、奇跡三乗。

おいしいはつくれる。のか?
おいしいは、各人の好みでしかない中で誰もがおいしいと感じる味なんてあるのか?


どこぞやで飲んだジョッキコーヒー。
インパクト。

‥すべてが揺らぐ中で、機械でもない人間の手で同じ味なんざつくれるか!

つくれないのが、自然だ、と寺田本家の優さん×神澤則生さんは『spectator 発酵のひみつ』にて言っている。
ちなみにコーヒーも発酵、つまり微生物の働きが欠かせない。

「工業化していくと食品業界は均一を求めますよね。全部同じにしなきゃいけないって。‥自然だから同じじゃないのが当たり前。そこが魅力‥」

そう、同じ味とならないのが本来は自然!

ああ、手網焙煎で味わってしまったあの感動を。


2019年12月27日金曜日

『野菜は小さい方を選びなさい』


著 岡本よりたか
表紙のインパクトが気になってしまいポチっとな。サクッとライトなテイスト。

オーガニックとか、有機なら何でも良い、わけではないお話も。


環境を考えた取組みをするpatagoniaもこの頃食べることにコミットしていて、それは至極自然な流れだよなと。
仕事は何をしていようと、人は皆食べずには生きていけない。
食べることは人間の土台で、その土台抜きに偉そうなことを言われても説得力がない気がするから、
「おいしい」をつくれる人にぼくは憧れてしまう。勿論カナディアンカヌーを美しく操る人にも。

この頃、発酵、農薬や種、有機や自然農などについての本を漁っていた。

昔からそのへん気にして育てられてきた私は
反射的に、
農薬〈有機、自然農 
だと考えて今まで来たが、やっと、本質を理解できるところにたどり着いた気がする。枝葉から、根っこへ。

百姓でないぼくが言えることではないが、
大事なのは、暮らし方。循環の一翼を担えるような。
農業の手法がどうかというのは、
働き方というより、生き方なのかなと。
自分のこと、家族のこと、友達のこと、子どもたちのこと、100年後を見据えたときに(インディアンのモノの考え方)、
生き方をつきつめたらたどり着くのは、サスティナブル。
生命も地球も有限なのだから。
大切なのは効率でも生産性でもないとぼくは思うので、
なるだけ、なるだけ、
信頼できる作物を買うことで、生産者の応援をするのがぼくら消費者の務めかな、と。

欲をかいて、生産者に会いに行くのもライフワークにするととても楽しいものです。


2019年12月26日木曜日

天然酵母の食パンを焼く

ここ一週間ほど酵母をおこしている間に、物言わぬペットを飼っている気になってきた。
うーん、ぽこぽこかわいい。

‥で、ワタシは一体何をしたかったんだっけ?ペットが欲しかったんだっけ。

いやいや、おいしいパンをつくりたいんです。
ということで、マフィン屋さんについでに頼むよと、これも焼いてもらったら‥



どどん!
自家製天然酵母食パン×「大和田慧」さん×潜むニポポ(※ポスター後ろ。アイヌの郷土玩具。こちらは弟子屈ニポポ)。
奇跡のコラボにジュビレーション(=歓喜という意味です。シークレット歌劇團0931語です)な店内。

焼く前の手間暇が増えたことはメリットでしかなく、愛おしさがケタ違い。
何でも自分でやってみたい年頃なので、「発酵」とDIY精神にはシンパシーを感じます。

ペースが読めず過発酵により膨らませすぎたので、自家消費用となりました。
それでもいい、これが食べてみたいわん!な方はご相談くださいね。

2019年12月25日水曜日

とあるエシカルカフェにて


千歳某所、千歳とは思えぬ贅沢な時間を味わえるとあるエシカルカフェの広大な敷地にて。
食後のお散歩。


予算は一人2000円しないくらい。
随分昔行ったときとは印象もメニューも変わり、食事が充実。

人が世話をするものは、里山でも店でも、変化し続ける。ゆるやかか突然かはわからないけれど、変わり続けるのが、面白い。

ぼくはというと、変わらないことに人一倍執着してきたわけですが。



おおお!
一番テンション上がりました。
クマゲラの採餌痕、発見。

デカイ体でアリをほじくる。獲物、随分いたのだろうな。

きょえー!

クマゲラの真似です。

シジュウカラ、カケス、
ちびっこたちを大きなガラス越しに眺められるので、いつまでもいれてしまうのは、どこ?

正解は、千歳川のほとり、MEON農苑でした。

隣がビル壁とかだとつまらないのですが、
景色の良い店がぼくは好きです。

夏は激混みっぽいのは駐車場の賑わいで分かるので、のんびり楽しむには冬もオススメです。

ガーデン見たい方にはちと寂しいか。



2019年12月23日月曜日

二人のクリスマスソング

2019年、札幌。


行ってはならぬ。土日の街中には。年末の札幌には。

私は掟を破りました。
どこもかしこも混んでいます。
私を倒すなら雑踏の街中がオススメ。

クリスマスカラーの大和田慧ちゃんは、どんどん艶っぽくなっていく。
セクハラじゃないです。素直な感想です。
超絶テクのキーボード、宮川純くんをつれてきた。

センターは、ソウルシンガー中沢ノブヨシさん。

生音って本当贅沢。
中沢さんの予期せぬなごり雪にうるっとしてしまった。

難しいことは全く分からないのだが、
慧ちゃんの音はいつも心地よい。
今回の純くんコラボにより、聞いたことのある曲がまるで別の曲に聞こえたり。
いやはや、10月のブルックリンパーラーでのギター一本とはまた別世界。
ぐわわわんとたまらない音に酔いしれました。

音で会話できるの、羨ましい。

前回の10月のliveで、「この人、良い顔して音を楽しむなあ」とチラ見していた方と言葉を交わしたり。

「タッチングソウル」(カタカナだと変だが)
の楽曲を聞くと、色んな出会いを思い出す。

日の長い夏。
風立ちぬのヒロイン風な麦わら帽子の人が仕事を切り上げてウキウキとシティージャズへ向かう後ろ姿を目で追ったり、
お疲れさまですにこんにちはと、とんちんかんな返答をされたり、
風のようにふらりと現れた歌い手をいきなりカヌーに誘ったり、
日暮れの荒波にみんなで漕ぎ出したり、
あんなことこんなことが映像として浮かぶとです。

‥好きなこと、続けていますか?

2019年12月21日土曜日

ザワークラウトも乳酸発酵



サンダー・E・キャッツ先生(訳きはらちあきさん)の『天然発酵の世界』にて、さらっと書かれていたアドバイスに従い、先日にんにくを追加してみたのだが、
‥グッドテイスト!
お試しあれ。

今読んでいる『土と内臓ー微生物がつくる世界』築地書館/デイビッド・モントゴメリー+アン・ビクレー/訳 片岡夏実(すんごい本です、こちらも超絶オススメ)でも、発酵について触れられていて。
有吉佐和子さんの『複合汚染』にも通ずる、農業・戦争・抗生物質等の話もあり、やはり伝統食に勝るものはなしっぽいす。

2019年12月20日金曜日

【マフィン通販告知】&醸す 天然酵母の種おこし 3


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写真は、前回醸したレーズン酵母と自家製ヨーグルト酵母を掛け合わせている図。
パンを作る前の過程でこんなに長く楽しめるとは誤算だった。


2019年12月18日水曜日

降ったり溶けたり緩んだり‥

冬は美しい。


支笏湖から札幌へ向かう453。
やっと冬!と思いきや、またプラス気温で雨が降り‥全く雪のない支笏湖。

「こんなに降らない年ってありますか?」
とローカルダンシングクリスマス会でパイセンに質問。


「あったよ。一回だけ。結局その後たくさん降ってとんとんになるんだわ」

なるほど、写真はもぎさんと愉快な仲間たち、今年もナイスなバンド演奏、ごっつあんです。


2019年12月14日土曜日

眠れ森の美女 シークレット歌劇團0931

※気になる方、訳のわからぬ方は「シークレット歌劇團」で、ググってね。

年の瀬といえば‥ シークレット歌劇團。


去年は初々しかった星輝さんが頼もしくなっていた。
開演前、ガチャガチャで星輝さんバッチが当たったのは神の導きか、まさかその後、星輝さんからのスイーツを頂戴することになろうとは。


しかし、今年の主役は、あいざわだった。
44祭。


ふと、気づくとなんだかかわいい気がしてくるのだからおっかない。頑張れ!と応援したくなってまう!


栄瑪ラルド様。
美声とオーラは健在。昼公演では大事なところで名前間違えちゃったおかげで会場を沸かせてくれた。




うるっとフィナーレ。
笑いだけではないのです。
笑いも優しい笑いなのがよい。馬鹿にしすぎることはないモラルを持ったユーモア。
誰も傷つけない配慮というか。

ここで、眠れ森の美女は終わり。

レビューへ。


懐の深すぎる王妃役もハマっていた、いつも楽しくてしゃーない!的表情が素敵な観来灯足(みぎひだり)さん。


音羽さんがこちらを見てくれたような。
ヌンチャク見ずに正月は来ません。



訳のわからぬ客席。


寿席には手厚い紅雅様。


寿席には手厚い銀河様。



じゅびれーしょん!
うーし、一年間がんばろう。

2019年12月13日金曜日

醸す 天然酵母の種おこし2

12月3日。さらなるおいしいパンを目指して、種仕込みをした。


材料は、3つだけ。
砂糖、レーズン(オイルコーティングされていないもの)、湯冷ましの水をセット。

あとは朝に一回おはようと蓋を開けゆるく揺らす。


冬は寒いからゆーっくりと変化していった。

9日後。(温度や環境によって日数は変わる)
12/12 元気よく泡立ちワインのような芳香。
醸し成功!ということでよいかと。

初めての試みはいつだって面白い。どこへ向かうのかは私も知らないが、できることはどんどん増やしていきたい。
醸すことで私自身も醸されていけたなら‥。



2019年12月11日水曜日

博物館は大人の方が楽しめる


忠類、穂別、三笠、江別‥


こちらは、江別の北海道博物館ロビー。
家に飾るのが夢のトーテムポール。

規模は様々だが、どの博物館でもがっかりさせられることはなかった。

地球の歴史からするとぼくらは超新参者。
悪いことしかしない害虫。そんなちっぽけな人間のたいしたことない歴史の、たった一文字にも満たないわが人生。

たいしたことない。そんな一瞬間でも、ぼくら人間は優劣をつけたり線を引いたり利益によだれを垂らしたり忙しく、
いつか次の生き物が現れたとき、「地球の病み期だな、痛ましい。このホモサピエンスどもがもっと早く絶滅していれば‥」とか博物館で言われるのだろうか。ぼくなら思うだろうなあ。いやだなあ。

高いところから俯瞰して町を見下ろしたとき、あー、よきも悪きも、日々なんざなんてことないな。と、ぼくは思う。良い意味で投げやりになれる。
山歩きやカヌーが楽しいのは違う視点を獲得できるところにある。

生き物の大先輩たちの軌跡を辿るのも同じで。
過去をイメージする、未来もイメージする、で、今をすっと見据えられる。すっと。生命体は移り変われど、今の連続が過去であり未来であり、歴史となる。

すべてがつながっていくことを確かめる場所は、何も自然界だけではないのです。

いつ滅亡するにしても、ごまかさない生き方をしたいというお話。器用にはなれなそうなので、正直に。


2019年12月8日日曜日

2019/12/6米国と北海道を変えるママたち~遺伝子操作食品と農薬、その表示~@札幌市教育文化会館大ホール


先日、「食と環境を考える札幌国際講演会」へ。



国を変えるのは難しい。
消費者として、小売店から攻めているアメリカ(ゼンさん)と日本(神聡子さん/小樽)のおかーちゃんたちのお話。
講演中の写真撮影OKということで、内容が気になる方は写真見てみてね↓







たまたま、最近読んでいた本がコチラ↑『タネと内臓』吉田太郎著。
この本の中に、アメリカのすんごいおかーちゃんということで、ゼン・ハニーカットさんについて紹介されていた。
調べてみると、ちょうど今ジャパンにいるではないの。しかも札幌も来てくれるんかい。ということで向かったわけです。

リンク先
・ゼンさんの立ち上げた組織:「マムズ・アクロス・アメリカ」
・ゼンさん何者?:遺伝子組換え食品から子どもを守る! 全米各地で動き出したママたち|KOKOCARA(ココカラ)−生協パルシステムの情報メディア



ーーーーー【感想とか】ーーーーー
会場は、かつての市民活動を思い出す熱気。
金曜日の17:45~ということで、働き盛りの若者たちはあまり見かけず。


日本の農薬使用量は世界二番目。中でも北海道は国内一。


世界は脱農薬、グリホサート。有機へ向かっている。
一位の韓国も今では、無農薬・有機農家は日本の20倍だそう。
GMO遺伝子組換え(Genetically Modified Organism:GMOやネオノコチノイドの規制も設け、学校給食は無償でオーガニック食材。

日本でも自治体ごとにだが動いているところはある。(千葉県いすみ市、東京都世田谷区等)
等等フットワークの軽いイギリスやフランスなどの海外の実情と日本の現状に泣きたくなる

が、説明しきれない分は写真見てね。

国が表示しないなら私達が表示するわ!と、マムズアメリカラベル等も。
農薬使用農家さんには「農薬やめたら買うよ、宣伝するよ」と説得。
諦めない壁の乗り越え方がとにかくかっこよい。


ゼンさん語録
Why not you?(どうして君じゃないの?)
Why not me?(どうして私じゃないの?)
愛することってやめられますか?
(やめられないから、行動に移るわけです)

この頃読んでいる本内で、救いの無さに困り果てていたが、危機意識を持っている先人たちは既にいる。この講演にも87の賛同団体。

農薬の生体濃縮は自分より自分の子供に色濃く出る。
薄まりそうな気がするのにね。残念かなどんどん酷くなる。
未来に健やかなタネを残すのは今の大人の「仕事」。
生きること、食べること、目をそらさずにさらに本気で考えます。



2019年12月5日木曜日

醸す 天然酵母の種おこし


確かアラスカでは「サワードウ」と呼ばれるのが真の頼もしい者的意味がありそう呼ばれるのは誇りであるとか何かの本で読んだ。

最近読んだ発酵本にサワードウパンなんての見つけてしまい、アラスカに羨望している私はこれっきゃないと挑戦しようとしたらパンの先輩にたしなめられた。
酸っぱいパンは好きくないのよ、と。
なるほど、さいですか。フロンティアへの道は険しい。
まー、初心者ですしね、スタンダードのレーズン酵母を醸してみている。
二日目の朝から、ふたを開け揺り動かす。自然、おはようと声をかける。

変化を観察するだけで楽しい。かわいい。
ザワークラウト(キャベツの乳酸発酵。にんにくを加えたら好みの味になったよ)もだが、発酵は、慈しむことなんだな。育てるも近いか。
発酵、燻製、焙煎。
寝かせる、とか仕込む、とか時間のかかるマイペースな作業が性に合う。独りよがり。
しかし、カヌーはひとりではやれないのに好きなまま。出会いでしかない。感謝。

しかし、発酵は忙しい気持ちでは向き合えない。

昔、たかこに「パン屋になりなさい(そしたら店手伝うから。‥というか自分が手伝いたいから店やれというリクエストにも聞こえた)」と謎によく言われた。

東京富ヶ谷の天然酵母の名店ルヴァンのパン教室にもどうやら私は行かされていたらしい。

昔からふかふかのパンはNGであった。炭酸も。玄米だったらしい。意識高い親だ。複合汚染もきっと父は読んだろう。

洗脳の賜物か、何故か私はめぐりめぐって、醸し始めた。
子育て、親の言霊って恐ろしいというお話でした。笑



2019年12月4日水曜日

活字の海編『複合汚染』有吉佐和子

『複合汚染』
有吉佐和子
新潮社
昭和54年(1979年)5月25日発行


かつての大ベストセラー。
時代的にも日本版レイチェル・カーソンの『沈黙の春』といってよいのかな。

小説なのか?ノンフィクションなのか?ミュージカルのようでもある。
レッテル貼りたがりな方には読みにくいかも。
ぼくには非常に面白かった。

この一冊の本を受けて、高知では(他の地域もだと思われる)農業のあり方を転換した農家さんがたくさんいる。
一冊の本がムーブメントを起こす。筆力たるや凄まじい。
土といのち


何フレーズかご紹介。

・質と、量と、使い方を誤れば、どんなものでもいけなくなる。(一切使うな!と説くわけではない。)
・火薬と肥料、毒ガスと農薬‥硝石と、水銀。
・化学と生産技術の飛躍的な発展は、いつも戦争によって生れ、そして戦争が終わっても、一度増大した生産力を減少させる企業はない。火薬の合成技術と生産が、平和な農村に化学肥料となって送りこまれ、毒ガスが殺虫剤その他の農薬と名を変えて米にも野菜にもふりまかれたように、ABSが石けんにとってかわり、そして水と土を汚染している。
p256
・食物連鎖の一つ一つの鎖ごとに「生体濃縮」が行われる。鶏がそうだ。牛もそうだ。豚もそうだ。そしてすべての食物連鎖のターミナル(終着駅)は人間の口なのである。


色褪せない。
2011年3.11(この本の中でもさらっとだが原発にも触れてはいる)、有吉さんが生きていたなら、どう動いたろう。
この頃からはて、時代は、この国は?

うーむ。有吉ファンになってしまった。
おかたそうだが軽快。
スローガンは「Pollution with solution」とのこと。「解決策を持たずに反対を叫ぶのは、感情的対立を嶮(けわ)しくするだけ」ってことらしい。
偏りマンとしては大いに見習いたい。


2019年12月3日火曜日

活字の海編 『土といのちー南国高知発、有機でつながる食と農ー』

『土といのちー南国高知発、有機でつながる食と農ー』
発行:NPO法人土といのち←購入可能やで。
初版:2017/10/31
価格:税込み1,400円


以下、HPより引用。
「南国・高知で、《有機》をキーワードに、食・農・環境を守りたい生産者と消費者が取り組んできた40年間の軌跡。

土といのちでおなじみのユニークな生産者、バラエティ豊かな加工品・ショップなどの「いいもん」リスト、簡単料理レシピも紹介。

この一冊で、高知のオーガニック事情が分かる便利なガイドブックです。」


この頃、本を読めば、良書に当たる。
食・農・環境・生産者と消費者の距離の縮め方。
どれもこれも、今知りたい内容でした。

北海道よりすごいところを探し、いけそうだな、暮らしてみたいなと唯一思えた土地、高知。仁淀川、四万十川、美しい水もある。

魅力的な農家さんたちが沢山登場しております。
多くの農家さんたちの有機への舵取りに影響を及ぼしたのはどうやら有吉佐和子著『複合汚染』であるようなので、さらってみよう。

食べることは、生きること。