2012年7月18日水曜日

カヌーと僕との半ばありきたりかもしれないお話2~漕ぎはじめ~

夏風邪チックなので、本日Zero Day
(アパラチアン・トレイル用語。全く歩かない休息日。つまり0マイルの日をゼロデイと呼ぶ。毎日歩くのが当たり前のスルーハイカーにとって特別な日。‥僕の場合は全く漕がない日ですね。

カブのオイル交換やら、故障したケータイ受け取りやら、しょうがコンソメスープ作成やら、買い出しやらなんたらかんたら‥。
自由な我城生活は、甘えきって外に出ないわけには行かないのである。
実家の有難みが身に染みる。

さて、気分転換に前回の続きを書こうかな。
てやんday「カヌーと僕との半ばありきたりかもしれないお話1」

‥そんなわけで、「カヌー」というコトバに出会った高一の夏。
脳内に「カヌー」とインプットはされたものの、
かわいい彼女ができて部活どころじゃなくなったり、バイトを始めたり‥、あれこれしている間に高校二年生になった。

僕が通う高校は、「総合学科」。
中三で進路を決めかねていたとき、「本を読め読め」うるさかった父が、いつものように、ワクワク情報をひろってきてくれたのが、総合学科進出のキッカケ。

そう考えると、育った環境や親の影響をモロに僕は受けている。子どもを育てるって、恐ろしい。

(Q.総合学科?
普通教育を主とする学科である「普通科」、専門教育を主とする学科である「専門学科」に並ぶものとして、平成6年度から導入されたもの。 
 総合学科で行われる教育の特色として、
・幅広い選択科目の中から生徒が自分で科目を選択し学ぶことが可能であり、生徒の個性を生かした主体的な学習を重視すること。
・将来の職業選択を視野に入れた自己の進路への自覚を深めさせる学習を重視すること。
などが挙げられます。by文部科学省)

中三時、映画字幕翻訳家になりたかった僕は、英語力を高めたいという具体的目的があったので、この学校に決めた。
推薦入試は、ぶっつけ本番で5つのお題の中から好きなテーマを選び、自由作文を書くという、とてもユニークなもの(僕は「橋」の写真を選んだ)で、
受験勉強に必死になることに馬鹿馬鹿しさを感じていた僕は、内申も良かったので推薦でサクッと合格。

「フツー」というコトバを忌み嫌っていた僕には、まわりのみんなと同じように、フツーに「普通科」へ進学することはありえなかった。
とにかく、人のいない道いない道へと、僕はひたすら裏道天邪鬼街道を猛進している。


当時、150科目ほどの選択授業があり、その中から興味のあるものを選ぶ作業は、難儀した。まわりもみんな真剣だった。


その数ある科目のうちのひとつに、たまたま、「カヌー」があった。


まさかの展開。迷わず、選択。

4月から、新カリキュラムでの授業が始まった。

週一回二時間、多摩川河口での授業には、ほぼ毎週長野・野尻湖でツアーを行う【ウクディ パドリング スクール】のトドさんが、教えに来てくれた。
贅沢な授業である。


当時はあまり人気がなく、受講者は6人ほどだったが、2009年に遊びに行ったときには、人気すぎて抽選が行われているとか。

念願のカヤックに乗り出した僕だけれど、今でも未熟な僕だけれど、それでも高校生当時は本当に全てにおいて今よりずっとずっと未熟で、
この世界に興味を持っていることをどう伝えればいいのか分からなかった。
『「一生懸命」はダサい。さらりとこなすほうがカッコ良い』という、高校生らしいポリシーをぶち壊すこともできずにいた。


カナディアンカヌーにも二回ほど乗ったが、断然カヤックの方が面白かった。
野田さんの著書でも、「シングルパドルは効率が悪い」と言っていた。僕もその通りだと思っていた。

濁った多摩川。昔よりはマシらしいが、肌の弱いヤツは、水に触れるとかぶれていた。夏場は臭くてたまらなかった。

それでも、水上は最高に心地よかった。
「これがきれいな水だったら、もう最高だろうな」と目をつぶり、想像しながら漕いでいた。

羽田空港近くの多摩川から、僕の浮き足立った生活は始まった野田知佑。


続く。

2 件のコメント:

  1. こんばんは!

    なるほどね。

    自分の道を自分で選べたなんて幸せですね!

    続き楽しみにしてます^^

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  2. >川村幸子さん
    お疲れ様です。コメントありがとうございます!

    自分の意思‥というより、‥抗いようのない何某かに手招きされているだけだったりしますが。

    僕もこのシリーズ、めちゃくちゃ楽しく書いているので、楽しみにしてもらえてなまら嬉しいです!

    ありがとうございます!

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