2013年2月1日金曜日

香川2

写真は夕飯。久々自炊生活。米は提供してもらいました。
ウインナータマネギコンソメ丼と納豆と味噌汁。塩を身体が欲し始めた。

朝、7時半集合。
タマネギの苗を、ひたすら植えた。
植える前に小難しい名前の薬品に漬けた。
殺虫剤的雰囲気。
見てはいけないものを見てしまった気分。その苗をこの手で植えた。温暖な気候、外作業。気持ち良いはずなのに、気持ち良くない。
三、四ヶ月?後、そのタマネギはお店やら農協へ出荷され、誰かの食卓に上がる。食は生きること。
薬品漬けの食物を栄養にしてきたから、平和より金、気持ちより効率、人より自分、そんな世の中になったのだろうか。‥


顔をしかめずにはいられない、この背徳感はなんだろう。僕は考えすぎたろうか。


考えるな、目の前の作業をこなせ。

‥Don't think feel。

そう思えば思うほど、坂口恭平的「思考都市」がどんどん広がっていく。

考えるな。
こだわるにはこの世界のことを知らなすぎる。


オレはこだわりすぎだとあの子にもあいつにも言われているぞ。

大多数の農業はこうだ。

‥Don't think feel。

こだわりより、目先のお金を優先したのは他でもない自分だ。

‥Don't think feel。

単純作業は集中力、忍耐力、腰。


みんな早い。僕の要領が悪いのか、経験の差か。多分後者。(‥だと信じている)

何を考えながら苗を植えているのか、ひとりに聞いたら、「何だろう。何も(笑)」と返された。

‥Don't think feel。

後半は、サニーレタスとリーフレタスを収穫して配達用梱包。

「何で農業やってるの?」と別のひとりに聞いてみた。
「何でだろう」と言われた。

‥Don't think feel。

ここでは、考えない方がいいのだろうかと、僕は考える。
例えそうだとしても、僕は考えずにはいられないと、いつまでも考えていた。

農業とは何なのか、分からないことはその道のプロに聞くのが手っ取り早い。
が、根源的な問いはここではひどく見当違いに思える。質問をする隙もない。

【かのあ】では、カヌーとは何なのか、いつもいつでも根っこの話をしていたけれどなあ。

この制度、雇い主の農家側にとっての僕らは「低賃金の体力だけはある若い労働力」でそれ以上でも以下でもないのか?そりゃそうか?
お金以外を期待しているこっちが調子良い?



外に行くと、内がよく分かる。

僕は昔からずっと自分のことをいつもいつでもすごいと思ってきたけれど、
本当にすごいのは僕自身ではなく、
普通ではないこの僕を受け入れて、活かして、自由に遊ばせてくれるまわりの人こそが、いちばんすごいということに気が付いた。
今日いちばんの収穫じゃないか。

僕と関わるみなさまの懐の深さったら、尋常ではないです。

自身を定規にする(ならざるを得ない?)要素を備える人間の唯一?最大の特権は、人の見極めが単純明快であること。どんな対応をするかで、その人が本物かどうかが分かる。定規には目があるんだ。盛った目、即ち「目盛り」が、ね。
‥決まった。


空き時間には、農家の代表からの値踏みジャブが続いている。
誰も彼も掌握したいのかな?
彼の目に映る僕は、異世界の宇宙人さながら、かもしれない。

なんというか、「わかっていることは、わからないということだけ。」だ。

1 件のコメント:

  1. 北国の極悪オヤジ2013年2月1日 10:46

    (_´Д`)ノ~お疲れ

    疑問を持つことは大事です
    過去のカヌーキャンプで、竹田津先生(獣医&写真家)が「芋の収穫時期になると、川の生物がいなくなる。それは、収穫に時間がかかるため芋の成長を止める薬を散布し、その薬が雨で川に流れ込むからだ」と言っていました
    農業は確かに大事ですが、効率が優先順位第一でしょうか?

    私は昔、先輩から言われたのは
    『おかしいことをおかしいと思わないことがおかしいんだぞ』
    今、日本で起こっているほとんどの事はこの先輩の言葉が原因だと思います

    でも、何事も経験です
    頭でっかちにならず、まず経験してみましょう
    若いうちに、現場を知ることが何よりも大事です

    Think & Don't Think

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