2021年8月11日水曜日

醸す

 
とあるお店でパンの取り扱いが始まる‥かもしれない。
まあ、生産性の低いパン(生産性の低さは思えば私の長所ですね。短所ですか。)なのでなんですが。

コロナのおかげで暇な時間が増えたとき。
試しにやってみたパンを店主に認められ(「おいしい」には本当に厳しい)、もうひとりの食いしん坊が褒めてくれた。
顔の見える人に届くかどうか。で、届いたんですね。顔の見えない人には最初から向かいませんから。福岡の「宅老所よりあい」なんかも、たった一人のおばあちゃんからすべてが始まっていると雑誌「ヨレヨレ」で読みましたし。

喜んでもらえることが嬉しくて、その人達は嘘でおいしいとは言わないから、きっとそれは本当の思いだとも信じられたので。
というか、何より、自分はパンを焼くこと、つまり「酵母の世話をすること」が性に合っていたんですね。楽しい。飽きない。
いつも、分量だけでは測れない「イイ感じ」かどうかというのが大事で。そういう、言語化できない、ニュアンス。でも確かにある「気持ちよさ」というか。そういう具合がパンにはあって。パンというか酵母ですね。微生物発酵言葉のいらない対話というか。

クソ暑い夏のおかげで、酵母もぼくらと同じく夏バテをおこして、やっぱり一緒に生きているんだな、とより感じることもできました。辛いのは人間だけではなくて微生物もなんです。

そうそう。熊本の坂口恭平さんが北海道に来ているということを作家の安達茉莉子さんから教えられ、なんと、行き先はニセコだったようで道中支笏湖も通りがかっていたようです。
そういえば、パンの取り扱いのお誘いを受けたお店で買った「お金の学校」を枕元に置いたいてなと。坂口さんがニセコにいるのかあと思ったら近いなあと。これが本当の親近感ですね。
読みだしたら面白すぎて、合点がいきすぎて、昨夜読み終えました。

そうそう。昨日の昼間はそのパンの打ち合わせでした。
その後、札幌の山を想う@器と雑貨asa の企画展示。
すると、どういうことでしょう。
山の展示のはずが、店主が目をまん丸くして引き寄せられているその作品ったら。

作家:船山奈月



パンや。食パンではないですか。しかも焼き色もおいしそう。角食ではなく、あくまで山食です。これが「お金の学校」的に言うなれば、流れってやつですよね。紛うことなき。


その後の、興奮話はまたどこぞやで。
どこまでも醸されていけそうです。

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