2017年5月22日月曜日

6日間の鵡川暮らしを終えて

六日間、鵡川(むかわ)の川原にいた。
今年の芽吹きの時期は支笏ではなく、千歳川でもなく、鵡川。

幻想的な川霧を脇によけてオレが主役だと自らを輝かせる太陽。
4時頃、起床。行動開始。恋を唄う鳥たちの朗らかなさえずりを聞きながら、地球の循環に加わるべく、用を足す。意識がある状態では唯一のプライベートな一瞬。至福のとき。トイレが人類から奪ったものは計り知れない。父から贈られた「くう・ねる・のぐそ」伊沢正名さん著の内容を反復する。そう、穴を掘ることが分解を進めるのだ。

日中はとにかく、漕ぐ。
19時半、真っ暗な空に星降る夜。カエルの大合唱はいつのまにかやみ、また始まる。


一日目:ソロで下見。
二日目:なおきさんと一泊二日ツアー
三日目:〃
四日目:なおき・大と下見。
五日目:なおき・大と一泊二日鵡川カヌーキャンプツアー。
六日目:〃


前半戦。去年の学生たちと、ぼくは一年ぶりに再会。なおきさんの母校の専門学校生たち。
操船を思い出しがてら、レクチャーの図。

20歳のとき、ぼくはたまたま、初めて北国に上陸することとなった。言葉の通じる異国だった。今までの自分が持っていた価値観や常識を根底から覆される毎日は驚きと興奮の連続。キレの良いうんこを出したあとに得られる清々しい達成感であった。

二十代の一年はあらゆる意味でとにかくデカい。
さて、この一年でなにがどう変わってきただろうか。ぼくらは、ぼくは、どう動けただろうか。

見た目にはたいして変わらないけれど、ぼくらは少しずつ、毎日生まれ変わる。
昨日のままだと思わずに誰とでも偏見抜きにまっさらに接したい。接してほしい。
昨日できなかったことが今日はできるかもしれない。
現にぼくは二十歳のとき、カヌーなんて担げもせず、漕げもせず、シングルパドルくそ、と思っていた。

今宵も良い酒。良い店。諦めなければ、奇跡なんて起こるわけです。
これからの話を聞かせてよ。もっともっと。これからの話をしよう、もっともっと。
SP thanks 千歳川。あなたがいなければ、今日はありえなかった。

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