2023年9月16日土曜日

活字の海から水辺へ


コンデイションが良すぎて、いつも以上に漕がないツアー中、「カヌーにどうして乗っているのか?」ご質問を受けた。とある本に出会ったからだと答えた。

陸に上がったら、「私もなんです」と彼女が時間差で教えてくれた。

活字の海で描いたイメージと実際の湖での体験は彼女の目にどう映ったのだろう。
ぼくは、若くてあほだった頃に活字の海で膨らませまくった世界をぶち壊される衝撃を東京は多摩川の水の上で受けた。その衝撃を引きずったまま今も漕ぎ続けている。

活字の海と、支笏湖。脳内世界と現実。お客さんとぼく。いろんな世界をカヌーでつなぐことができるなんて、何でもないようで、何でもなくない物語は続く。

カヌーはいろんな感情、出会い、喜びを運んでくれる、浮世離れした乗り物だ。


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