2017年11月21日火曜日

『奥入瀬自然誌博物館』河合大輔さん著

先日、青森・十和田のカヌーガイド/周平・ヤスさんから進呈された奥入瀬本。


写真が多く、デザインも良く、見やすいなあ‥と思ったらそうですか、周平さんがデザイン担当か。
撮影した写真は時に丹羽大先生。
そしてそして、何といっても河合さんの書く文章がやはり素敵すぎる。
押し付けない。本全体を包みこむやさしさがにじみ出ているなあああ。

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学生のとき、クモ(お空じゃないよ、昆虫でもないよ、スパイダーだよ)の研究をしていた。
小さな小さな世界に目を向けると、そこには人間界なんて到底及ばない大きな大きな世界ー気づき・学び・発見・感動・美しさーがあったことを思い出した。

ぼくは家をつくったことは一度もない。死ぬともしれない大空にDIVEなんてできない。
小さな小さな、人によっては見つけ次第殺されてしまう場合も多々あるクモはぼくが尊敬してやまない生き物である。
小さな小さな生き物への畏敬の念は、人間界以外、あらゆるフィールド、川に、湖に、山に、すべてとつながっていく。

生物が生息できる限界標高にいるのは、三つの生き物だけだと何かで読んだ。
クモ。鳥。人。

マクロな世界に答えがあるのだ。
一点にとどまることが、世界を旅する以上の旅なのだ。

この本を読むと、奥入瀬に行きたくなる。
雨の森を歩きたくなる。立ち止まりながら、ゆっくり。
蔦温泉、また行きたいなあ。
うん、行こう。
河合さんの視点で森を歩けたなら、森の色が変わるんだろう。虹色どころではないよな。
知らないことがまだまだいくらでもあることを知るところから、世界の色は足していける。
もっともっとカラフルな世界を味わってみたい。

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