2020年10月23日金曜日

支笏湖紅葉と言葉の矛盾

びゅんと強い風が一瞬走り、木の葉が風に舞った。
先程まで賑やかにおしゃべりをしていたゲストたちも皆、
風の行方、木の葉が着水するまでの一瞬間を無言で見守った。


ガイドが一生懸命に複数組のゲストをまとめようとする人為的でしかない策略とは、
破壊力もメッセージ性も桁違いであって、それに勝てるはずがぼくらにはないわけで。

ただただ、ぼくがここでやるべきことは、
ゲストとの時間を安全に共有することであり、それ以上でも以下でもなく、
目立とうとか、うまくまとめてやろうとか、これをどう感じてほしいとか、そういったこちら側のくだらないエゴなんて、捨て去った先に、真実が宿るのだろう。

今は水の上を漂う落ち葉も、ぼくらが立ち去ったあとには川底に沈む。

言葉がないほうが、秋は深まる。

一方では、先日購入した詩人「三角みづ紀」さんの詩集『どこにでもあるケーキ』を読んだなら、一気に13歳の自分に巻き戻されて。目を細めながら二度と戻りたくはないけれど、かけがえのない日々を味わった。

言葉の無意味さを水の上で学び、言葉の素晴らしさを机上で学ぶ。

矛盾だらけの日々を、あれもこれも受けとめながら過ごしております。

2020年10月17日土曜日

鵡川1dayツーリング

今年は自粛に次ぐ自粛で今までで一番わしわし漕げていない。
久しぶりに千歳川以外の川。

ぼくらが通い詰め、色んなカヌー乗りとご一緒した思い出深イイ川。

【 鵡川1dayツーリング

空が広く、川原も広く、素直な良い川。支笏湖から一時間半。


秋といえば、シロザケ。
カヌーに勢いよくぶつかってくる者、生きている者、力尽きた者、
それぞれの、さまざまな一生を思う。

力尽きるくらい、ぼくらは命を燃やせているだろうか。

駆け抜けるのに必死な夏を終え、冬を前にすると、思考はあちこちに向かう。


風光明媚な巨岩と。
素敵なゲストに出会うと、もっともっと遊ばねば、精進せねばと気が引き締まる。



秋といえば、エゾシカ。

うーん、やっぱり、この川は素敵。雰囲気がとっても良い。
区間にもよりますが、川下り初心者の方にもオススメですよ~。

2020年9月28日月曜日

支笏湖ブルーキャンプ2020

 この土日は、ブルーキャンプ という新たなイベントの波にチームかのあとして分け入っていた。
説明が手間なので↑詳しくはリンク先に飛んでみてね。


この頃はマイペースに仕事をしていたので、たまに様々な思惑や人混みの只中に巻き込まれるのも新鮮であった。
寝食をともにすると、各人がよく見える。
言葉より行動に真実は宿るわけで。(北の国から、純くん口調)

どんどん「かのあ」にも新キャラが出てきていて、ぼくなんざ古株もいいところである。
その子達の思考や言動・行動を垣間見れたのも今回の収穫。


開催場所は、支笏湖温泉街から20キロ。美笛キャンプ場。
「果て」感があるワイルドウエストサイド。

このイベント内で「かのあ」は水辺のカヌーと散策プログラムを提供する手筈であった。
しかし、蓋を開けると、北風ガンガン。9月の終わりだもんね、そりゃそうだ。
(計画では6月開催だったがコロナの関係でずれこんだ)

最大の武器であるカヌーを封じられたなら、さてどうしようか。
強風でカヌーに乗れない。乗れないならば次の手を‥ということで代替プログラムを即興で作り出し、二日目にはチームごとに質の高い(自分で言う)ツアーをつくれた。

ステージがどうだったのか、会場全体は盛り上がっていたのか。
ツアーに追われていたのでそのへんは残念ながら全くよくわからない。

「わかっていることは、わからないということだけだ。」とは沢木耕太郎さん。
ゆっくりと、咀嚼しているところ。










2020年9月22日火曜日

生きています、よ!

 ご無沙汰です。


便りがないのは良い便り。

ということで。

あれこれ忙しくしてます。おかげさまで。

新しいことのワクワク。続けていることでは、新たな課題。イメージには程遠い現時点の腕前。あれもこれももっとやりたい。体が足りないと思う日が来るとはなあ。

できることが増えると、できないことがさらに見えてくる。目をつぶりたくなることも多々あるが、見えたということは向き合えば、きっと。壁を突き抜けたいもんです。謙虚さは常に必要だが、いい感じに堂々と醸していきたい。

四の五の言わずに精進しよう、そうありたい。

カヌー、コーヒー、パン。どれも一流を目指したい。

一歩ずつ歩けば、いつか必ず山頂にたどり着く。カヌーの自由さは素晴らしいが、人生を学ぶには山。

2020年8月24日月曜日

夏のおわり

普段ならフレームインしない柵もインしたのは、
熊本の坂口恭平氏のパステル画に感化されているから。
なんてことない写真だ。なんてことない日常だ。

 

ただ、坂口氏が描くと、輝く。
なんてことない日常が最強。

どう描くかなあ。描いてみてほしいなあ。
彼が描く絵は南国の絵だから、ものすごい素敵だけど、ぼくの暮らす土地とは木々が違う。温度や湿度が違う。

なんせ、手前の木はシラカバである。

ん?自分で描いてみればいいのか?
描いてみてもいいのかもしれない。自分のための絵を。

で、クソ忙しい夏のさなか、仕込みながら七尾旅人のアルバム:「リトルメロディ」を引っ張り出して聴いていた。

坂口恭平、七尾旅人、石川直樹。
絵、音、写真、この人達の言葉使いたるや。


ぼくが順不同に、今やっていること。
パン、コーヒー、カヌー。

できることを増やしていく。身体が足りない。

新しい試み、パンづくり。
人様に喜ばれる幸せ。

腐敗と発酵があったなら、発酵する方を選ぶ。

2020年8月9日日曜日

今日は長崎の日 「Prayer(祈り)よりも、Action(行動)を」

 75年前。長崎。

祈るより行動を。はまだくんのおかげで存在を知ったフォトジャーナリスト
安田菜津紀さん。

広島で被爆、留学先では「日本に帰れ」、それでも

13歳の時に広島で被爆したサーロー節子さん。
ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)がノーベル平和賞を受賞した際にはスピーチに立った。
「Prayer(祈り)よりも、Action(行動)を」
と彼女は強調する。
「あなたの健康や平和を祈っています、だけで終わらず、実際の行動を」と。



2020年7月31日金曜日

一緒に年を食う


ちびすけがあっという間に、いっちょまえの漕ぎ手になった。

支笏湖は変わらないし、ぼくもあんまり変わらないのだが、感慨深いものである。

一緒に年を重ねる。プライスレスやなー。

いつもありがとう。
これからも変わらずに、変わり行くカヌー乗りの未来に期待していくこととする。