2013年3月6日水曜日

東京都最高峰・雲取山(くもとりやま)

好天の中、東京・埼玉・山梨の県境にある、雲取山へ行ってきた。
山小屋情報によると「まあそこまで雪もなく、深くても40センチ程。軽アイゼンで問題ないでしょう」ということで。
僕らはピークハンターでもないし、まあ無理そうだったら引き返そうぜという感じで。



東京にこのような景色があることを知っている人は、いかほどいるだろう。街だけではないのだ。多面体、東京。

人も土地も同じこと。
一を知って十を知った気になる人が多いから、僕は、一を知って九を意識する人間であり続けたいと思う。

歩いたのは、「鴨沢ルート」。


07:55 コンクリ道が、山道に。



前半戦は、変わり映えのしない景色を、ゆるやかにゆるやかに登り続ける。僕らの精神的ピークは早いうちに訪れた。お互いに、「一人だったらあれはもう帰ってたね」と振り返る。

リズムを掴むまでがつらい。

いくら農業で身体を酷使していたからといって、すたこらさっさと山を登れるかというとそんなはずはなく。
農業をやる身体にはなっているが、その身体は農業仕様でしかない。登山をする身体をつくるには、登り続けるしかない。
何かを極めた超人も、他のフィールドでは、凡人となる。
僕はどの世界でも通用する人間になりたい。それが無理であることを重々承知しているからこそ、試したくなる。まあ、僕はマゾなんだろう。

 下向く、飯能の民。
上を見上げ続けたら、首が痛くなるからね。

人間だもの。いつも元気でなんかいれっかい。


紅葉の時期、この橋の辺りはとてもきれいなんだって。

「白い冬 色とりどりの秋 思う」。



 ぐるぐると回るので、日当たりによって地面状況がコロコロ変わる。軽アイゼンをつけたり外したり。あまり登りで出番はなかった。



見晴らしがいいと、僕は奇声を発する癖がある。
いつものように、おお!と思ったところで周りを気にせず声を出したら、前から来ていた登山者が「わっ!!」と驚きの声を上げた。その声に、今度は僕が驚いた。

きっと、彼は家に帰ったら奥さんに、「今日、山でこんな変態がいてさ‥」なんて報告をするのだろう。

往復ですれ違った登山者は、10人ほど。雲取山荘に泊まるグループや、犬連れテント泊の方等もいた。


パスした七つ石山が後ろに見える。‥登らないで良かった。

「ブナ坂」(山と高原地図「奥多摩」地図に明記)あたりから、見晴らしが開け、気持ち良いコースになる。


この地球は、美しい。しんどい思いをした甲斐がある。登山。それは雨とムチ。それ故、人生と重ねられる。

仕事のこと、観音寺での不思議な時間、あれこれ、話しながら歩く。




下を向いて歩いていたのは、遠い過去。



無視はできない富士山。手を加える必要のない完成された美。


一番カッコ良い時期かな。ああ、ズームレンズがあったなら。59800円。もう一回働きに出るかなあ。


様々な憶測の流れる、「奥多摩山荘」。トイレあり。ここから頂上まで1時間。


11:50 お腹がすいたので、ここで昼飯。本当にカップヌードルがうまいのだ。
僕はこのために来ているので、ここで引き返してもいい。



頂上に近づいていくと、それまで見えなかった左手も一望。(写真は後ろを振り返り、撮影)


13:50 きたー!標高2017メートル。


僕はポーズをする前に、シャッターが切れてしまったが、ご愛嬌。

帰りは、だいぶ雪が溶けて、うんこロードが増えていた。うんこにまみれたその足で、お腹を満たしに街へ戻りましたとさ。

17:30頃 下界着。本当はもっと早くスタートできればいいのだけれど始発の時間とか非力な体力とかいろいろありまして。コンディションは文句なく、日も伸びていたので、まあよしとします。

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