2023年8月22日火曜日

「坂口恭平日記 札幌」Ach so ne(アソネ)

数年ぶりに坂口恭平さんにお会いできた。
土日が稼ぎ時稼業なのでどうしようと思っていたが、理解ある店主に感謝!

数年前といえば、2013年。


支笏湖畔。去年坂口ファミリーはニセコへの道中、支笏湖に立ち寄っていた。

会場のアソネさんでも坂口さんは絵を描いていた。絵を描いていれば喋らないで済む、自分を守る術でもあるらしい。
がてらにそれぞれのお客さんが様子をうかがいつつ、どぎまぎと思いの丈やら質問やらをしていく。
興味深いことに独り占めしたい人、共有したい人とで場の空気ががらりと変わる。坂口さんは何ら変わらない。
坂口さんが喋りだすと、その場にいる人たち、絵を見ている方も含め耳がそばだつ。
みんなで輪になるわけではないが、聴く人、話す人、観る人が何とはなしに気にするでもなく気にし合っていて、それぞれの流れに乗り、気分はさながら回遊魚。



後ろの絵は、アソネ夫妻所蔵。
昔ご夫妻が購入したとの一枚の絵が、今回の個展開催のきっかけだったそうな。
札幌開催は(絵は初!)アソネさんのおかげなわけで、ありがたや!!店舗移転後も楽しみです。



夜のライブに参加できない母子のリクエストに応じて、イスタンブールから持ち帰ったとの楽器で即興が始まった。らっきー!
音に揺れながらご本人の絵を鑑賞する幸せよ。

それまで大人しく愛でられていたアソネ犬も心地よかったのか、いいところで一吠えしてその場の笑いをかっさらった。や、やりよる。


そうこうしているうちにできたのは札幌とイスタンブールの夜が溶け合う
「2つの夜」

目の前で一枚の絵が完成するまでを共有するという体験もまた嬉しく、特別な絵に感じられる。

アクリルはコロナの閉塞感に包まれた人たちのため。水を頭からどしゃーっとかけるようなイメージ。ただ、描くと疲れる。

水彩画は100%自分のため。描くと元気になる。

何を描くかに悩まない。自我もないから。


こんなにコミュニケーションをとってよい個展なんて面白く、生でお会いすることでしか受け取れないモノが沢山ありました。
坂口さん、アソネさん、居合わせた皆さまから刺激をたくさんいただきました、ありがとうございます!






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