同乗したゲストが仁淀川を漕いだことがあるという。
グググッと縮まる距離感。
雨に歓迎された初日。
「 に よ ど が わ 」
甘美な響き。
なんて何にもできないんだろう。
ふがいなさでも失望でもなく、ぼくを満たしたのは「喜び」だった。
この感覚がぼくは大好物だったではないか。
シングルパドルのことがほんの少し分かってきた気になって、しかし、外に出ると、できないことが沢山、まだまだもっともっとある。
一つずつ一つずつ丁寧に執着しながら積み重ねてきた日々をくだらないぜと打ち壊されるというのは快感。そこに敗北感なんてつまらない感情は一ミリもない。
一体この数年間、ぼくは何を守るために必死だったのだろう?我ながら笑えてくる。
ぶち壊せたなら、また新しい自分に出会えるはずだろう。
20歳の自分には全く見えなかった世界の扉。
ままごとの先へ。
引きこもりの夏に今日でサイナラ。
日々の暮らしでは鈍りがちな嗅覚の調律を合わせていきたい。
Sotoへ。Sotoへ。
あの素晴らしい川も、やはり、もう一度。
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