~然別の朝~
けあらしの立ちこめる湖上に、音なきカヌーがスーッと目の前に現れた。
カヌーの前に道はなく、カヌーの通った道も数秒後には夢の跡。
【生命】は前にも後ろにも存在せず、あっという間に散っていく。
当たり前のことを、当たり前のようでついぞ忘れがちな忘れてはいけない大切なことをカヌーの軌跡が言葉も介さず教えてくれているようでならない。
本場を知る男に導かれていくうちに、もしかしてここはぼくが昔から憧れ続けてきた彼の地では?という錯覚に陥っていく。
北国には、カナディアンカヌーが本当によく似合う。
天空の湖、然別の朝。
トリップ感を味わうに最高の湖。
Special thanks 【ボレアルフォレスト】
※「けあらし」とは‥(goo辞書より)
海面から立ち上る水蒸気が、陸上からの冷たい空気に触れて発生する霧。川・湖の場合にもいう。厳冬期の北日本に多い
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