2021年12月13日月曜日

「人はなぜ戦うのか 考古学からみた戦争」松木武彦


 「人はなぜ戦うのか 考古学からみた戦争」中公文庫 2017 松木武彦

籠城を余儀なくされた(コロナ)頃から、私は歴史、戦国時代にのめりこんでいった。今思えば、何が真実かわけの分からぬ世界からの現実逃避の一環だったように思う。

こちらの本は父からいつか贈られた。もらった際に読もうと試みたが当時は関心が低かったため、本棚の「未読」コーナーに置いた。

人は何故戦うのか。
紀元前よりの日本列島の歩み。地続きの大陸ではなく、四方を海に囲まれた特殊な環境が育んだアイデンティティ。何事も良きも悪きも。
点と点が線でつながって今に至る。
古墳が何なのか、ただの墓が何だというのか。あまり意味もわからずつまらない授業として見聞してきたが、もったいないことであったようだ。
近畿地方が主に戦国時代の激アツ地なのは、その前からの流れなのだなあ。

考古学のことは全くよくわからないけれど、松木さんの情熱は行間ににじみ出ていて、ただ情熱のみに走らず分かりやすく描かれていて、とても面白かった。

あとがきで松木さんは「今後は切っても切れない戦争とジェンダーの関係について書きたい」と書いていた。その本はもう出ているのだろうか。出ているならば読みたい。



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