『デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場』河野啓 集英社
プラスインタビュー 「異色の登山家」栗城史多氏をなぜ追ったのか 『デス・ゾーン』著者・河野啓氏インタビュー【前編】
比較的栗城好きだった母が、「なんだか思ってたのと違ったのかもしれないみたいね」と複雑な心境とともに貸してくれた本。一気に読み終えた。
本当のところは本人に聞くこともかなわないのでわからないが、なんともいえない、とても考えされるスッキリ爽快とは全く異なる、もややや~んとした読了感であった。
ぼくの生前のイメージとしては、派手な人、目立つ人。
著作も二冊読んだことはあるが、あまり文章に感じるところはなかった。
登山ガイドの方々からすると「あれは登山家ではない」というようなお話をちらりと聞いたことがあるが、どのあたりが登山家でないのか、その時はよく分からなかった。
ミイラ取りがミイラになるではないけれど、
メディアやSNS、スポンサーや人脈を思い通りに使いこなしていたはずが、気付けば使われていったのかな、と。
それは有名無名問わず、今の時代誰もが陥るリスクを孕んでいる訳で。
「承認欲求」というのはまっこと恐ろしい。
人様の評価、雑音を気にするより、自分がどうしたいか、ありたいかを大事にしていこうと常日頃思うことを改めて強く感じた。
人との向き合い方についても誠実であらねば、と。
ご冥福をお祈りいたします。
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