くだらない話。
高校生のとき、付き合っていた子に何かのプレゼントにサーモス(手塩のリョーくんは「テルモス」派)のマグやらをあげた。
我ながら完璧なチョイス。当然喜んでくれるだろうと自信満々で手渡すと、
「なんで水筒なの??」と冷え切った眼差しを向けられ愕然とした。
‥『「なんで」ってえ?逆に、な、なんで?』
気づかされてしまった。
ふたりの間の温度差を。
いや、もっと大きな意味で、今振り返ればあれは「ぼく」と「世間」との埋まらない温度差。今も一定の距離感を保ち続けているような。
現実を目の当たりにした際の衝撃。
自分の足元が「世間」ではなく、「現実」でもなく、「夢」の只中にあるらしいことを直視した瞬間だったような。
自分が欲しいと強く思うものが、実は誰もが同じように欲っする代物ではないという現実。
思えば、マジョリティだったことが一度たりとてない。
というか、逆に何故、自分が欲しいものは当然誰もが欲しがるはずだと根拠のない自信を満々にしてそれまで生きてきたのだろうか。
すれ違うのはしかし、交流する人がいるからだ。
しかし、埋まらない距離感というのもやはり、どこにでも存在する。
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