2015年7月25日土曜日

引っ越していました


毎日、いろんな夫婦、恋人、友だち、仲間、家族がやってきます。
みんなそれぞれ、たったひとつの関係性を築いていて、幸せの形の奥深さを思います。
きれいな水の上ではすべてが透けてしまうのです。
いろんな形を知ることで、自分のイメージする幸せの形がより明確になっていきます。

で、春に引っ越しをしました。
する気はなかった(する気を忘れていた)のですが、ラブストーリーは突然に。
千歳川のツアーが始まらなければ、出会わなかったであろう家に一目惚れしました。
翌日には不動産屋へ行きました。
ぼくはひねくれぼーずなので、誰の言うことにもとりあえずかみつきますが、自分の心には従順なる奴隷なのです。縛られるのは好みではありませんが。
引っ越し作業は愛車で往復10回したかしないか。一日1往復くらいのペースでゆっくり楽しみながら。

最初はカブに積んだ分の荷物だけだったのに、いつの間にか、荷物が増えていたようです。恐ろしさと、頼もしさ。


前の家から歩いてみると、300歩。


懐かしいにおいというか、ひかりというか。

いつか、四万十塾で図々しくも過ごした仮暮らしの日々で、
家にも生命力のあるなしがあることを学びました。
この家は生きている、呼吸が感じられるから、こんなに居心地がいいんだ。

ぼくはこんな家に住みたいのだな。
こんな家というか、こんな暮らしがしたいのだな、と。自分の中に備わってはいたけれど発現はしていなかった夢の種が蒔かれました。
仕事より、旅より何より、つくりたいのは、つくりたくなってきたのは暮らしだったようです。
庭のサクラが満開の、それもやはり春の出来事でした。

あのときの感謝を伝え忘れたなあ。せっかく支笏に来てくれていたのにぼくはといえば背負うものが増えて一人で背負うには重たすぎて腱鞘炎にはなるわ、とにかく日々に忙殺されてしまっていた。
漕いでいればまた会うか。

その年、ぼくは断固拒否していた車をようやく受け入れることができ、北国で初めての越冬をしました。
小さなサクラのおかげです。美しい千歳川のおかげです。

この川のそばに暮らしたい。暮らしていたい。

人と場所も、人と人と同じで、一方通行では深まりません。

2 件のコメント:

  1. こんにちは。お久しぶり。
    少し、深呼吸して肩の力を抜いたらいいよ。
    ちょっと追いつめられているように感じてます。

    今日、雨のなか千歳川漕いでなかった?

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  2. kenjiの姫さん
    お久しぶりです、コメントありがとうございます。お元気ですか?
    一日一日を越えるだけでいっぱいいっぱいですが、一回り大きくなるための成長痛のようなものかなあ、と。お気遣いありがとうっす。
    今だけのバイカモを愛でていましたよ。
    タフそうな白ハイエース、まさか?

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