こだわりの制作部長が、スケートリンク上に子供用ちびすべり台を制作中ににたりと笑った。
「あべし、疲れてるか?氷濤マンに休みなし!だぞー」
「氷濤マン」、かあ。何とか戦隊みたいでかっこいいなあ。
氷濤マンは、
子どもたちの笑顔のために、観光客の歓声のために、自分のために、‥すべては世界平和のために、
今日も氷の惑星をピンスパイクの長靴・ドライマスターで走り回る。
右手にツルハシ、左手にジョンバー。支笏湖ブルーの青氷で、現代人の凍りついた心を打ちぬくのだ。
お遊びはさておき、
さきほど、珍事件の尽きない夜勤が無事終了。
水風船の破裂、自在クランプが氷のおかげで固定化、暗闇のアイスクライミング等‥
ニセコネイチャーガイド『フォレストレック』の矢吹全氏は言った。
「ハプニングを楽しめ。」
スケートリンクへの放水は手作業で行われる。ちびっこの聖地になるということだ。
ノズルの気持ちが分かってしまった。リスペクト。
生まれ変わったら氷濤まつり制作のノズルになろう、そうしよう。
おまつり本番まであと‥
五日。
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