2012年7月26日木曜日

カヌーと僕との半ばありきたりかもしれないお話4~果てのうるまは、ピンク色の空~

1、てやんday「カヌーと僕との半ばありきたりかもしれないお話1」
2、【カヌーと僕との半ばありきたりかもしれないお話2~漕ぎはじめ~
3、【カヌーと僕との半ばありきたりかもしれないお話3~16歳のビジョンクエスト】(7/25写真追加)

少し写真が出てきたので。説明がてら。

★拠点にした石垣島の最北端。
ゲストハウスで一緒だった、大阪のいかついおにーさんや、エロいおっさん、沖縄移住を検討中のねえねえなどと、島内一周ドライブにて。



★夕日に惹きつけられるように、どこからともなく旅人が集まってきた。
思い思いの場所で、太陽が沈んでいくまで、沈んでからもしばらく、ただ、ただ、見とれた。



まっすぐのびる光の道。明日はどっちだろう。
夕日って、沈んでからの方がきれいなんだね。


★そんなこんなで、シリーズ4スタート。

舞台は、日本最南端の有人島、波照間(はてるま)。

自転車を借りて、島内を一周した。ヤギがいた。小さな空港を見つけた。暑くなったら、ぬるい海でクールダウン。
島を回っているうちに、顔馴染みがどんどん増えていった。

夜は宿で宴が開かれた。
おじさんとおにーさんの境目さんが、昼間にダイビングをしてとったという、シャコ貝(だったと思う)と、初めての泡盛・八重泉。

オリオンビールの洗礼もあって、クセのある泡盛にビビリつつ、ちびちびと呑みながら、不器用にオトナの会話についていく。気分だけはいっちょまえだ。

会う人会う人、皆驚く。「16歳?ひとり?すごいね。俺(私)が16のときなんか‥。いいなあ」

ゆったりと、夜が更けていく。

誰ともなく、「星を見に行こう」と、ほろ酔い気分で暗い夜道を海まで散歩。


寝転がって、驚いた。
星が降ってくるってこういうことか。流れ星だらけで、願い事する気にもならない。

いつもより近い空に右手を伸ばした。ぎゅっと星を一握りして、そーっと右ポケットにしまった。


「11月、ここは、南十字星がすげーきれいなんだってさ。」

誰かが言った。
今度は11月に来ようと思った。


だんだん、会話が途切れていく。寝息も聞こえるぞ。酔っ払いはこれだから。にしても、今夜は涼しいなあ。

どれだけの時間、そうしていただろう。


いい夜だった。


脱線ばっかだ。いつものことか。‥そもそも、本線なんかあってないようなものだから、ね。


波照間のゲストハウスで、石垣でも一緒だった、ナチュラル系ふんわり感覚派おねーさんと再会。
近くのお店に夕飯を食べに行くことに。


お互い、どの島で何をしていたか、話をした。悩んでいる進路のことも話した。

おねーさんは、西表(“THE”すぎて僕はパスした島)で、初めてカヤックツアーに参加したという。
「とにかく、もう、良かった」と目を輝かせ、心を躍らせるおねーさん。
本当に楽しげで、僕まで一緒に漕いでいる気分だった。

僕は、おねーさんの生き生きと‥まさに「生きている」、キラキラ輝く最高の表情を間近で見ながら、ひっそり、決めた。

‥うん、やっぱ、カヌーガイドだ。

カヌーガイドは、
こんなにも誰かの心を、ぐわっと揺さぶることができるかもしれないんだな、と。

僕が今まで、野田さんやカヌーやコトバや家族や友だちや、なんやかんやに揺さぶられ、救われたように、今度は僕が‥。


地球は回る 役割も巡る もらったものは つなげたい


カヌーは、間違いなく、おねーさんの今までの世界観をぶっ壊した。
おねーさんのテンションが真実を如実に物語っている。


揺さぶる方向が良いか悪いか、プラスかマイナスかはどうでもいい。良い方向であるにこしたことはないけれど、それは当人が決めること。

大切なのは、振れ幅
“心幅計”。360度、完全に振り切ったときは、死ぬときだ。そうでないと困る。

「感動させたい」とか「地球を守ろう」とか、エゴの押し売り、傲慢な姿勢が僕は嫌いだ。



帰りがけ、ふと立ちどまり、おねーさんと眺めたピンク色の空



背中をすっと押してくれたんだ。


ピンク色の空は、いつでも、どこでも、僕をあの日へさらっていく。


『ピンク色の空』、『カヌーガイド』、『波照間』、僕だけの同義語。


そうか、だから、僕は、ピンク色が好きなんだ。


「非日常=旅」
この方程式が、高二の夏を境に一転した。


「日常=旅」。

「一人で何でも出来るぜ」という大いなる勘違いを手土産に、僕はクソ暑い東京へ戻った。



続く‥かもね

2 件のコメント:

  1. 手ぬぐい王子さん

    お疲れ様です

    八重山は良いですよね!!!
    私は石垣島の川平周辺しか行ってないですが、そこで知り合った人に波照間島や西表のカヤックを薦められましたが、川平の青い海だけで満足してしまいました。
    それなのに、16歳の手ぬぐい王子さんは、色々と見て歩いて、素晴らしい人たちと出会い…羨ましいです。

    札幌のビヤガーデンも、夏を満喫してるって感じで羨ましいです!!!
    一人旅だと、ビヤガーデンで『乾杯』って出来ないので、余計に羨ましいです。

    旭川の大雪地ビール館の生ラムジンギスカンと地ビールは美味しかったですよ!!!

    小樽のなるとのざんぎも美味しかったです。


    永松

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  2. >永松さん
    お疲れ様です。お返事遅くなりました!

    是非是非南でもカヤック漕いでみて下さい。僕も話を聞いただけで、実際八重山で漕いだわけではないですよ~。

    札幌ビアガーデンはものすごい規模でいた。
    機会があれば行きましょう★

    小樽のなるとは、僕も行きました。ド迫力ですよね。がっついていたら脂とアルコールパンチにやられて、僕は戻してしまいました。(お食事中だったらすいません)

    旭川の地ビール、今度チェックしてみます!

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